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酒乱
「酒乱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
酒乱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
った全盛の遊女で、ある蔵《くら》屋敷の客に引かされて天満の老松辺に住んでいたが、
酒乱の癖が身に禍いして、兄の吉兵衛に手傷を負わせた為に、大坂じゅう引廻《ひきまわ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
げますが、お母様は私の四つの時の二月にお離縁になりましたのも、お父様があの通りの
酒乱からで、それからお父様は其の年の四月十一日、本郷三丁目の藤村屋新兵衞と申す刀....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
り六甲となり、電燈とケーブルと広告と三味線と、ニッカボッカとルナパークと運動会の
酒乱と女給と芸妓と温泉の交響楽を現しつつある。 妖気も緑葉も、珍鳥も、神様も、....
「六月」より 著者:相馬泰三
L、一面のO、……いつか四五人の人が彼の周囲に集まっていた。そして(やはり一種の
酒乱というものさ)(天才はどうしても常人とちがうね)(これからは少し謹むこったね....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
の男つぷりも捨てられないところがある、といふやうな気持もある。 瀬戸はいさゝか
酒乱で、泥酔すると、狂暴になるとき、陰鬱になるとき、センチになるとき、皮肉屋にな....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
芸者を相手に待合で大騒動を起したそうだが、これは腕相撲に負けたせいでなくもともと
酒乱で、酔うときッとこうなるという話であった。私は白河夜船でその騒ぎを知らなかっ....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
お信じなされ」 そういう言葉には確信らしいものが、さも重々しく籠もってもいた。
酒乱の関白 ちょうどこの頃|主殿の樓の、華麗を極めた大広間で、関白秀次が喚いて....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
見るからに厳めしかったが、その頑固さは病的な生理的な癇癪と結びついていた。そして
酒乱の性癖があった。が母は典型的な、明治風の賢夫人であった。美しく品位のある顔か....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
の他、傷害沙汰、空巣ねらい、土地争い水喧嘩、追剥ぎ放火をはじめ、交通事故、教員の
酒乱、主食の闇売などを含めれば、大小なに事か駐在所に持ち込まれない日は一日もない....
「光は影を」より 著者:岸田国士
めに、彼女は、調子にのつて、過去の苦労、現在の不満を並べたてた。そして、最後に、
酒乱の父と強欲な母とをか細い女の手で養う手段は、どう考えてもほかにないと、なかば....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
々たる猪之松の乾児達が、首を揃えて集まってはいたが、狂人に刃物のそれよりも悪く、
酒乱の陣十郎に抜身を持たれ、振り廻されようとしているのであった。首を縮め帆立尻を....
「犯人」より 著者:坂口安吾
は家に居らずに野宿して放浪し、盗み食いをしたり、乞食をしているらしかった。家には
酒乱で怠け者で貧農の父がいて、むやみに仁吉に当りちらかした。母は死んで、父と仁吉....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
て居なかったのであるが、今日の一件に出逢って聊か意外の感を作した。固より半狂気の
酒乱のような女が、何を云うか判ったものでは無いが、彼女は自分の未来の妻たるべき冬....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
に観客の喝采を博す。 ○五月、市村座にて「新皿屋敷」を初演。菊五郎の魚屋宗五郎の
酒乱、大好評。 ○十月、新富座にて「妹背山」を上演。団十郎のお三輪が評判となる。....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
醜い人間の姿で新しい共産国家を造ったところで、それは少しも幸福ではありますまい。
酒乱と脳梅毒と、殺人狂の人々の作ってくれる無産者専制というようなものは結局は地獄....