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酒店
「酒店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
酒店の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
持ってる家を見付けた。あんたに逢ったら教えて上げようと思って――」 それから、
酒店のしるしとして古風に杉の玉を軒に吊っている家が、まだ一軒石部の宿に残っている....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
心は定まった。時間はもうたいへんに遅いけれど、ともかくもこれから銀座裏の十銭|洋
酒店ブレーキへ行って、それとなく様子を見て来ることにしよう。 それから二十分ほ....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
った醤は、とたんにぺちゃんこにやっつけられた。 さて、ここは屋上である。例の洋
酒店のあるビルの屋上であった。 のっそりと、非常梯子からあがってきたのが金博士....
「空襲警報」より 著者:海野十三
、往来へ走りでた。 「やあ鉄造さん。よく帰ってきてくれたね」 と、分団長の丸福
酒店の主人、神崎後備中尉は、嬉しそうに、鉄造の手をとった。 「おお、分団長。……....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
呉羽神社の大鳥居前を過ぎたあたりから、往来う人も、来る人も、なくなって、古ぼけた
酒店の杉葉の下に、茶と黒と、鞠の伸びたほどの小犬が、上になり下になり、おっとりと....
「明日」より 著者:井上紅梅
でも大概七時前に門を閉めて寝るのだが、夜の夜中に睡らぬ家が二軒あった。一つは咸亨
酒店で、四五人の飲友達が櫃台を囲んで飲みつづけ、一杯機嫌の大はしゃぎ。も一つはそ....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
菜を命じ、ちびりちびりと飲んでる者もある。 わたしは十二の歳から村の入口の咸享
酒店の小僧になった。番頭さんの被仰るには、こいつは、見掛けが野呂間だから上客の側....
「風波」より 著者:井上紅梅
「お前はなぜ知っているの」七斤ねえさんは少しせき込んでせわしなく訊いた。 「咸亨
酒店の中にいる人が、皆そう言っている」 七斤ねえさんはこの言葉をきくとハッとし....
「赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
ばかりで、取り処の無い島とも云えましょう。併し、港の近傍には無数の人家軒を並べ、
酒店、娼家、喫茶店など、到る所に立ち並び繁昌を極めて居りました。 で、私と東六....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
正面に懸かっている。外題はどうやら、「収紅孩」らしい。飯店に出入りする男子の群、
酒店から聞こえる胡弓の音、「周の鼎、宋の硯」と叫びながら、偽物を売る野天の売り子....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
。と、意外にそれがあたった。
「負けているものか」というところで、居酒屋の主人が
酒店を開いた。とまたこれが大きにあたった。「負けているものか」というところで、駄....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
をしている家に育った息子だけに純粋の労働者にはなり切れない。そこでナチス。横町の
酒店の支部にしょっちゅう集まって支部旗の上げ下ろしの手伝いもやる。スケート館に大....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、その日ある沙漠の間を踰えて向うへ出ますと一つのテントがあった。それがその辺での
酒店なんです。どうもこんな所に
酒店があるのは奇態だと思いましたが、これはその月の....
「西航日録」より 著者:井上円了
人物のやや完全なるものを得べし。 シナ市街に茶店食店すこぶる多し。しかれども飲
酒店あるを見ず。要するに、シナ人は飲酒をたしなまざるもののごとし。ただ飲酒の代わ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
れに入り、市街にイングリッシュバーと題する酒舗あり、またミュンヘンビールと題する
酒店ありて、レストランにおいてビールを傾くるもの多く、
酒店に入りて酒の立ちのみす....