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酒桶
「酒桶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
酒桶の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤い着物」より 著者:横光利一
た。河には山から筏《いかだ》が流れて来た。何処《どこ》かの酒庫《さかぐら》からは
酒桶《さかおけ》の輪を叩く音が聞えていた。その日婦人はまた旅へ出ていった。 「い....
「地上」より 著者:島田清次郎
酒蔵が建てられ、白壁がきら/\日光に輝く下で、若い村の青年が、かん、かん、かんと
酒桶に輪を入れる音を響かしていた。多少の金廻りは村人の心を動揺させないために有効....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
生来、活動的に出来ている体が、朝は明け切らぬうちから酒倉へ入って杜氏を励ましたり
酒桶を見廻ったり、倉出し時には人夫に混って荷造りをしたり番頭の帖づけを手伝ったり....
「南北」より 著者:横光利一
者めが、もたん云いさらしてさ。」 「それで俺とこへ転げ込んだのやな?」 「お前、
酒桶からまくれ落って、土台もうわやや。お母に頼んでくれよ。おらんのか?」 「好え....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
でも祝ってあげろ」 「はいはい。ただいま」 白龍は、舟夫の手をかりて、二|荷の
酒桶をおろしていた。そして女のすべても連れて行って、砂丘のほとりに休んでいる将士....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
けるようならよいのだが、大抵は集まって皆飲んでしまったらしい。 秋になるより里の
酒桶 という『曠野集』の附句もある。或いはまた、 ふつ/\なるを覗く甘酒 という....