酒浸し[語句情報] » 酒浸し

「酒浸し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

酒浸しの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
雲であった。眼界を掠めて飛ぶものがあった。雀でなければ烏であった。 日光が彼を酒浸しにした。 ブーンと耳もとで唸るものがあった。労働蜂の羽音であった。 五....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
を送って来た従兄は、一週間も小樽に遊んでいましたの。自棄になって毎日芸者を呼んで酒浸しになっていましたの。」 彼女は涙をこぼした。 「このごろの私には、いっそ....
三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
か?」 「はっ、恐れながら」 右源太は、喘《あえ》いでくる心臓、呼吸を押えて、酒浸しの布にくるんだ上を、油紙で巻いた首を、布の中から取出した。臭い臭いがした。....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
機嫌だ。シカシ酒でも飲まんじゃー堪《たま》らん。アレ以来今日で五日になるが、毎日酒浸しだ」 ト云ッてその証拠立の為めにか、胸で妙な間投詞を発して聞かせた。 「....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
荷に積んであるもんだ。喜十郎旦那が許で、ふっくりと入れさっしゃる綿の初穂へ、その酒浸しの怪物さ、押ころばしては相成んねえ、柔々積方も直さっしゃい、と利かぬ手の拳....
春泥」より 著者:久保田万太郎
……それァもう覿面だ。」 「でも、あなたのような人は……あなたのようないまゝでお酒浸しになって来た人は、急にそう止めたりなんかすると却ってそのほうがいけないんだ....