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「酒盛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

酒盛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
の畳の上に、折敷《おしき》や高坏《たかつき》を、所狭く置きならべて、二人ぎりの小酒盛《こざかもり》をする。そのあげくが、笑ったり、泣いたり、けんかをしたり、仲直....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
が、その涼しい夜気の中に、一人二人の女房を御侍《おはべ》らせになって、もの静に御酒盛をなすっていらっしゃる御二方の美しさは、まるで倭絵《やまとえ》の中からでも、....
金将軍」より 著者:芥川竜之介
ている。 ある冬の夜《よ》、行長は桂月香に酌《しゃく》をさせながら、彼女の兄と酒盛りをしていた。彼女の兄もまた色の白い、風采《ふうさい》の立派《りっぱ》な男で....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
十六人の女たちは、すぐに彼を取りまいて、こう云う山の中にも似合わない、陽気な酒盛《さかもり》を開き始めた。彼は始は唖《おし》のように、ただ勧《すす》められる....
闇の絵巻」より 著者:梶井基次郎
にはある混乱が起こって来る。大工とか左官とかそういった連中が溪のなかで不可思議な酒盛りをしていて、その高笑いがワッハッハ、ワッハッハときこえて来るような気のする....
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
聞いたがのう。藤様は、口をつぐんで何もいわれぬのでのう。が、あの宗清で顔つなぎの酒盛があった晩のことじゃが、藤様は狂言の工夫に屈託して、酒盛の席を中座され、そな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
心は面白くない一人ですから、結局は石田や水野と心をあわせて、十五夜の晩に月見の小酒盛を催し、酔った振りをして喧嘩を吹っかけて、その場で全真を殺してしまう。おまん....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ては二様の意見があらわれた。紋七や一座の者どもの申し立てによって考えると、和解の酒盛りが却って喧嘩のまき直しになって、酔っている二人は帰り途で格闘を演じ、結局相....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
38 同心の友はみな別れて去った、 死の枕べにつぎつぎ倒れていった。 命の宴に酒盛りをしていたが、 ひと足さきに酔魔のとりことなった。 39 天輪よ、滅亡....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
いっても、海上五十キロもはなれているロップ島の酋長ロロの一行であった。 さて、酒盛がいよいよたけなわになったころ、日が暮れてきた。するとミンミン島の原地人たち....
杜子春」より 著者:芥川竜之介
いものは、一人もない位になってしまったのです。杜子春はこの御客たちを相手に、毎日酒盛りを開きました。その酒盛りの又|盛なことは、中々口には尽されません。極かいつ....
番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
ら一年ほど前のおぼろ月夜に、白柄組の友達が三、四人たずねて来て、いつものように小酒盛が始まった。その時には水野十郎左衛門も来た。水野は酌に立ったお菊がひどく気に....
子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
痕がただれて残っています。その両側には二、三十人の子分がずらりと居ならんで、今が酒盛りの真っ最中です。座敷の下の方には六枚折りの屏風が逆さに立ててありました。 ....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
どうなり行くか、これがこの世の終りかも知れない。そんな噂が立って、この騒ぎの中に酒盛りをして乱痴気騒ぎをしている連中もある。そんな連中は世間憚らず女にからかいか....
日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
できないのである。 料理屋に来て、美味とその趣向を楽しむ者、いわゆる燕楽(注・酒盛りをして楽しむこと)を目的とする客の食道楽話の中には、ときどき料理人、あるい....