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酒飯
「酒飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
酒飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
か?」
と、手を拍《う》つと、あらわれた二人の小姓に、
「客仁を、座敷に通し、
酒飯の馳走をいたすように――まだ聴きたいこともある」
二人の小姓が、闇太郎を庭....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
も里親の許から帰って待ち受けていた。陸の浚が畢ると、二番位演奏があって、その上で
酒飯が出た。料理は必ず青柳から為出した。嘉永四年に渋江氏が本所台所町に移ってから....
「細木香以」より 著者:森鴎外
今芸人等と対等の交際をする身の上になって、祝儀と云うものは出さぬが、これに饗する
酒飯の価は聊の売文銭の能く償う所ではなかった。何時頃からの事か知らぬが、香以の家....
「茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
した。後は「へえー」と平伏して直ぐに座を立ち、信徒が帰依の高僧を供養する心構えで
酒飯を饗応すべく支度にかかりました。 何にも知らぬ二僧は、すっかり悦んで箸を取....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
を満足出来なかったそうだ。英人のホームを見馴れた眼には一家の夫人ともあろうものが
酒飯の給仕をしたり、普通の侍婢と見えない婦人が正夫人と同住している日本の家庭が不....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
のだ。袂を分つと申しては不吉めくが当分はまずお別れ……。陣中何もないが」 と、
酒飯を出して、もてなすなどの有様だったし、和氏らが帰るさいには、脇屋義助をよんで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
鼓座などのしたくがすむと、 「こちらは、いつでも」 と、見物が揃うまで、長屋で
酒飯のご馳走にあずかっていた。 まもなく、楠木家の門は、もう朝からむらがってい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
案じにはおよびませぬ」 綾ノ小路の職屋敷では、その晩、使用人やふつうの会衆には
酒飯の追善振舞があって、それも終りをつげていたが、やがて子ノ刻(深夜十二時)ごろ....