酔気[語句情報] »
酔気
「酔気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
酔気の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一足お先に」より 著者:夢野久作
の中に七分通り満たされている透明な、冷たい麻酔薬の動揺を両手に感じた時の、私の陶
酔気分といったら無かった。この気持ちよさを味わいたいために、私はこの計画を思い立....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
演舞者の所作があらわす気分を、弥が上にも引っ立てて行く。観客の観賞心理を深め、陶
酔気分を高めて、純乎たる芸術の世界まで観客の頭を高めて行く。 そのようなものを....
「水甕」より 著者:豊島与志雄
りました。彼女は彼をその居室に連れこみ、そしてどこかへ行ってしまいました。 宿
酔気味の頭をかかえて仁木三十郎は起き上りました。富子の顔付や態度は、いつもと少し....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
の立場を異にする私には一々承服する事が出来なかった。が、議論はともあれ、初めは微
酔気味であったのが段々真剣になって低い沈んだ調子でポツリポツリと話すのが淋しい秋....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、眠気、いやな鳴りをしずめたものだ。 だが三人のうなずいたのは、まさかそんな陶
酔気分をいったのではあるまい。すでに、高津の舞台から、法月弦之丞の姿さえ見ている....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の起床は、今日にかぎって、陽も高々な頃だった。居室の脇息に倚った姿も、いささか宿
酔気味にみえる。外の花の梢は、ことごとく一夜に衣更えした感で、急に茶みどりの吹キ....
「三百年後」より 著者:小倉金之助
かし、何か仕事をしなければ、書物も買えないような身分の私は、何時までも、そんな陶
酔気分に浸っている訳には行かない。やがて其の気分から醒めると、今度は急に、内容の....