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酬
「酬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
酬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
いえば、万事こういった調子なんだ。
「僕はその日《ひ》膳《ぜん》を前に、若槻と献
酬《けんしゅう》を重ねながら、小えんとのいきさつを聞かされたんだ。小えんにはほか....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
である。
当時の堀川保吉はいつも金に困っていた。英吉利《イギリス》語を教える報
酬《ほうしゅう》は僅かに月額六十円である。片手間《かたてま》に書いている小説は「....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
れで泊りこむらしいと云うじゃありませんか。私はこれを聞いた時には、陽気なるべき献
酬《けんしゅう》の間でさえ、もの思わしげな三浦の姿が執念《しゅうね》く眼の前へち....
「河童」より 著者:芥川竜之介
に答うるにさらに問をもってしたり。こはトック君を知れるものにはすこぶる自然なる応
酬《おうしゅう》なるべし。
答 自殺するは容易なりや否や?
問 諸君の生命は....
「沼地」より 著者:芥川竜之介
の一人が、その生命を犠牲にして僅に世間から購《あがな》い得た唯一《ゆいいつ》の報
酬《ほうしゅう》だったのである。私は全身に異様な戦慄《せんりつ》を感じて、三度《....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
ないらしかった。が、鳥打帽《とりうちぼう》を阿弥陀《あみだ》にしたまま、如丹と献
酬《けんしゅう》を重ねては、不相変《あいかわらず》快活にしゃべっていた。
する....
「或る女」より 著者:有島武郎
まった。葉子は木部のあわてかたを見ると、車内で彼から受けた侮辱にかなり小気味よく
酬《むく》い得たという誇りを感じて、胸の中がややすがすがしくなった。木部はやせた....
「或る女」より 著者:有島武郎
肩《じぞうがた》の上に据《す》えられたその顔はまた葉子の苦心に十二|分《ぶん》に
酬《むく》いるものだった。葉子がえりぎわを剃《そ》ってやるとそこに新しい美が生ま....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
働こう。私はお前たちを愛した。そして永遠に愛する。それはお前たちから親としての報
酬を受けるためにいうのではない。お前たちを愛する事を教えてくれたお前たちに私の要....
「片信」より 著者:有島武郎
。僕自身もこんなことは一度言っておけばいいことで、こんなことが議論になって反覆応
酬されては、すなわち単なる議論としての議論になっては、問題が問題だけに、鼻持ちの....
「星座」より 著者:有島武郎
生ウ※スキーで夢中になっているな。子供だなあ」
月末にはまだ三日もある今夜|報
酬《ほうしゅう》をくれるというのもそれで読めた。ところで俺の方からいうと、報
酬を....
「親子」より 著者:有島武郎
越しもあったので実はよけい心配もしたのだが、そんなものを全部差し引くことにして報
酬共に五千円で農場全部がこちらのものになったのだ。これでこの農場の仕事は成功に終....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
る。ただ私に似たような心の過程に在る少数の人がこれを読んで僅かにでも会心の微笑を
酬ゆる事があったら、私自身を表現する喜びの上に更に大きな喜びが加えられることにな....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
のであった。ある年の冬番人を置いてない明別荘の石段の上の方に居処を占めて、何の報
酬も求めないで、番をして居た。夜になると街道に出て声の嗄れるまで吠えた。さて草臥....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
救いの手をさしのべんとする、仁者の心を以て心とせよ。更に又為すべき事を為して、報
酬を求めざる神の僕の克己心をこれに加えよ。かかる人格にして初めて、気高く、聖く、....