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「酸性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

酸性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いる。また一方隕石中には、地上の火成岩中に頻出する鉱物、すなわち、石英、正長石、酸性斜長石、雲母、角閃石、白榴石、霞石を含んでいない。これらは地球内部から来る熔....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
た立派な流し場へ、サッと液体を滾した。すると真白な烟が濛々と立昇った。どうやら強酸性の劇薬らしい。なにをやっているのだろう。 「鴨田さん、またお邪魔に伺いました....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
な器械が一隅を占領していた。それは古い化学工業の原書にあるようなレトルトだの、耐酸性の甕だの、奇妙に曲げられた古い硝子管だのが、大小高低を異にした架台にとりつけ....
死のなかの風景」より 著者:原民喜
りあうことはないであろう。 三日ばかり部屋に閉籠って憂悶を凝視していると、眼は酸性の悲しみで満たされていた。雨があがると、彼は家を出て郷里の街をぶらぶら歩いて....
美しき月夜」より 著者:宮本百合子
静かな晩である。 空気は柔かく湿って、熟しかけた林檎《りんご》からは甘酸い、酸性のかおりが快く、重く眠たい夜気の中に放散し、薄茶色の煙のような玉蜀黍《とうも....
十月の文芸時評」より 著者:宮本百合子
に「創生記」(太宰治・新潮)を読み、私は鼻の奥のところに何ともいえぬきつい苦痛な酸性の刺戟を感じた。昔の人は酸鼻という熟語でこの感覚を表現した。更に「地底の墓」....
五〇年代の文学とそこにある問題」より 著者:宮本百合子
ます」そして、「わかったことは、かれらは赤くも青くもないという一事です。正味は、酸性でもアルカリ性でもありはしない。ただの水にすぎません。」 この評論家の文章....
怪塔王」より 著者:海野十三
、大きなハンドルに手をかけ、力をいれてううんとハンドルを廻しました。それは、強い酸性の薬をはきだす口がひらかれたのです。 ぴしんという音は、たしかに海水が怪塔....
私の科学知識」より 著者:宮本百合子
にあたためて、薬の一二滴を落してふって色の変ったところを眺めたり、アルカリ反応、酸性反応と細く小さい試験紙をいじったこと、それらが淡い光景となって想い出される。....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
のではないでしょうか。 散文というものは、タンサン水のように、その中に生活の炭酸性の泡をどっさりふくんだ強壮なものであるべきです。ヨーロッパ(フランス、イギリ....
太宰治との一日」より 著者:豊島与志雄
。勇敢にさっとやってのける。ビタミンB1は、アンプル中の薬液の変質を防ぐために、酸性になされていて、それが可なり肉にしみる。さっちゃんが注射すると、痛い、と太宰....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
の持っている何かをな?」 「ああ夫れでは名刀を?」 するとクスリと総髪の武士、酸性の笑いを浮べたが「そうそうこだわっては不可ないよ、ああ然うだよ。名刀ばかりに....
啄木と賢治」より 著者:高村光太郎
命に実際にやりました。詩人であるばかりでなく農業化学や地質学等の科学者でもあり、酸性土壌改良の炭酸カルシュームを掘り出したり、世の中にひろめたりしました。皆さん....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
人工心臓の現象はどうして起きるかと言いますと、硫酸液中の水銀に鉄の針を触れますと酸性の液の存在のために、接触電気が起って、その電気は金属と液体とを伝わって流れま....
樹氷」より 著者:三好十郎
め試みている) 金吾 そうでやすか……(これも指をなめる) 勝介 そうさ、すこし酸性が勝ち過ぎるように思うが……灰は入れたね? 金吾 はい、ここを開く時に雑木だ....