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醒覚
「醒覚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
醒覚の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
は羽織の紋に杯を差すものがあろうとは思い掛けなかったのである。 僕はこの時忽ち
醒覚《せいかく》したような心持がした。譬《たと》えば今まで波の渦巻の中にいたもの....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、多く年を閲した友人関係を棄てて、遽に夫婦関係に入ったのである。当時においては、
醒覚せる二人の間に、此の如く婚約が整ったということは、絶てなくして僅にあるものと....
「青年」より 著者:森鴎外
ものに、頼るべきものがない以上は、古い道徳に頼らなくてはならない、古に復るが即ち
醒覚であると云っている人だから、容貌も道学先生らしく窮屈に出来ていて、それに幾分....
「襟」より 著者:ディモフオシップ
、押丁はおれに例の紙包みを持って来て渡した。 その時おれは気を失った。それから
醒覚したのは、監獄の部屋の中であった。夜である。おれの傍には卓があって、その上に....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
。はたしてそうならば、睡眠《すいみん》中のいわゆる夢魂《むこん》によっていわゆる
醒覚《せいかく》中の真意が何処《いずこ》にありしかを窺《うかが》うこともできる。....
「雁」より 著者:森鴎外
遣りたいと、努力して話をしているうちに、これまで自分の胸の中に眠っていた或る物が
醒覚したような、これまで人にたよっていた自分が、思い掛けず独立したような気になっ....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
安《めやす》なければ止《や》むを得ざることなれども、残夢《ざんむ》の未《いま》だ
醒覚《せいかく》せざる証拠なり。或は市中公会等の席にて旧套《きゅうとう》の門閥流....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、夢よりは一層長きの別あるのみ。これをもって、夢のときは、その人を呼びてたちまち
醒覚せしむることを得るも、死のときは、なにほど大声にてその名を呼ぶも蘇生すること....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
べきところなるをもってなり。つぎに、わが睡中において不意に声音を聞き、われわれを
醒覚する人あらば、われわれはその声を聞き、感覚の器一部のみ
醒覚したるときは、おそ....
「迷信解」より 著者:井上円了
は申し難い。催眠術は近来盛んに行わるることじゃが、その術たるや、人心をして睡眠と
醒覚との中間における一種の状態に入らしめ、己の意思にて身体を支配することあたわず....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
より、その平常想出し発見すべからざることをよく発見するは、一は脳の一小部分ひとり
醒覚して、他の部分ことごとく休息するをもって、その一部分に集まるところの心力の分....