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醜名
「醜名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
醜名の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
までに見られないほど残虐を極めたものでした。いわゆる「赤耀館事件」なる有難くない
醜名を世間に曝すことになったのです。そして一昨年の春、くわしく言えば六月十日に、....
「山崎合戦」より 著者:菊池寛
えれば、秀吉が勝つのだから、秀吉の方へハッキリ附いていた方が、『洞ヶ峠』など云う
醜名を後世にまで残さないでよかったのであろうが、順慶の立場は可なり困難な立場であ....
「斗南先生」より 著者:中島敦
》り相扶《あいたす》くる者なく、徒らに目前区々の小利を貪《むさぼ》りて千年不滅の
醜名を流さば、豈《あに》大東男児無前の羞に非ずや。」という。則《すなわ》ち分割の....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
になると、呑だくれの異名か好色漢の綽名か、又は進化論者が人類侮辱の刷毛序につけた
醜名か、その辺のところがはっきりしません。先ず「赤っ鼻」や「潰れ鼻」又は「ポカン....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
る身を害すれど、放《ひ》って人に聞かしむるを極めて無礼とす、しかしそれがため終身
醜名を負うような事なしと答うると、斉《ひと》しく一同逃げ去った。問いを発した本人....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
ら、旗田鶴彌殺しという犯罪は成立しないことになる。すると妹は即刻殺人容疑者という
醜名から解放されていいわけだ。ねえ、そうじゃないかね」 土居の言葉にも動作にも....
「源氏物語」より 著者:紫式部
い愛着をお覚えになるはずの人であった、生きていたならば自分は裏切られた男としての
醜名を取らなければならないのであったと、こう思うようになってからは少し故人へのあ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ていたので、ニューゲートの外側のかの街は、その後にそこの附物となった一の不名誉な
醜名を、まだ受けてはいなかった。しかし、その監獄は厭わしい処であった。その中では....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
た冷然、否むしろ揚々として自得の色あるはどうか、文壇に著名なる氏が、一身に負える
醜名は、小説壇全体の醜声悪名とならざるを期せざるなりと責め、――いわゆる実験とは....