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醜行
「醜行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
醜行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
余地を与えんため、しばらく発表を見合わせおくべし。もしある期間を過ぎても、両人の
醜行改まる模様なき時は、本紙は容赦なく詳細の記事を掲げて畜生道《ちくしょうどう》....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
やろ) 村口多鶴子の悪口を書いているばかりでなく、「オリンピア」の宣伝部長まで
醜行をあばかれているのだった。発表すれば、「オリンピア」から抗議は当然来るべき原....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
まアサリ女史の言葉によって二人は始めて知ったのであるから。 博士がミルキ夫人と
醜行があったなどということは信じられないことだった。博士は研究室に閉じこもって、....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
種々の噂あるも信ずべき確かな筋の報道によれば、最近高屋市長は某地所売却問題に関し
醜行為あり、其の為本日の市会に於て自ら同案の上程を理由なく拒否する等の市会始まっ....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
いるのが見えた。乃公が鏡の中から監視しているとも識らず、乃公の背後で不貞な奴等は
醜行を演じかかっているのだ。乃公はすこし慌ててきた。声を出そうと思ったが咽喉がか....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
います、HO・HO・HO!」なんかと挨拶に出すのだ。恐ろしいまでにあらゆる無恥と
醜行に慣れ切ってるテレサが、その白熊みたいな莫大な裸形と濡れた微笑とを運び入れて....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
、誰彼の噂《うわさ》に夜をふかすうちに、姦《かしま》しきがつねとて、誰にはかかる
醜行あり、彼れにはこうした汚行ありと論《あげ》つらうを聞いて、彼女はもう臥床《ふ....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
埋まっている。 それは、駆黴に使った水銀のせいとも云えるが、またこの顔は、永い
醜行と悪行との現われのようにも考えられるのだった。 左枝八郎は、いま枯菅を踏み....
「モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
なかったとはいえない。甚だよくない言いかただが、男地獄買いという嫌な字と、貴婦人
醜行という拭《ぬぐ》えないいとわしい字があるが、それは、他のことで、その時代を書....
「梅雨晴」より 著者:永井荷風
》と物は既に異っているが、昔も今も、放蕩の子のなすところに変りはない。蕩子のその
醜行を蔽うに詩文の美を借来らん事を欲するのも古今また相同じである。揚州十年の痴夢....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
社会には高尚なる興味が無い。社会は瞹眛な、無意味な生活を為している。圧制、偽善、
醜行を逞うして、以ってこれを紛らしている。ここにおいてか奸物共は衣食に飽き、正義....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
彼のごとき売国奴を大阪市の市長としておくことは実にけしからぬことである。私は彼の
醜行をあえてあばき、彼によって迷わされている人々を呼び醒す使命をもっているもので....
「彼が殺したか」より 著者:浜尾四郎
、二の新聞は、道子の実家川上家を訪れ、川上未亡人に会った由を伝えましたが、道子の
醜行はさる事ながら、金の為に娘を犠牲にした母親も、今更らしく非難の的となったわけ....
「澪標」より 著者:外村繁
そうして私はあの夜の、あの一瞬の不思議な感情を思い出した。 あの時、私は自分の
醜行に呆れはてた。私はそんな自分の正体を自分の手であばこうと、自分の着物を脱ぎ捨....
「春心」より 著者:田中貢太郎
かりじゃいけねえ、新聞に書いてもらうのだ、三段打ち脱きの大標題で、鮫洲大尽夫人の
醜行とかなんとか、処どころに四号活字を入れて書きゃ、ぺちゃんこさ、どうだ」壮い男....