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里道
「里道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
里道の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
田ヶ谷往還を世田ヶ谷|宿のはずれまで歩き、交番に聞いて、地蔵尊の道しるべから北へ
里道に切れ込んだ。余程往って最早千歳村であろ、まだかまだかとしば/\会う人毎に聞....
「「禰宜様宮田」創作メモ」より 著者:宮本百合子
地面は到るところ、ゆるんでぬかって居る。 黄色な草の間を縫うて、まがりくねった
里道には、馬のひづめのあとに轍が、一寸も喰い込んで、滅茶滅茶について居る。歩くの....
「悲しめる心」より 著者:宮本百合子
行って下すった。 四角い電燈の様なもののささやかな灯影が淋しい露のじめじめした
里道をゆれて行くのを見ると今更やるせない気持になって口の大きい気の強い小さい妹の....
「農村」より 著者:宮本百合子
四方をかこまれて、三春だの、島だのと云う村々と隣り合い只一つこの附近の町へ通じる
里道は此村のはずれ近く、長々と、白いとりとめのない姿を夏は暑くるしく、冬はひやび....
「旅へ出て」より 著者:宮本百合子
から吹雪に会わなければならなかった。 はてしなくつづく広い畑地の間のただ一本の
里道を吹雪に思いのままに苦しめられながら私は車にゆられて行った。 私の行く道は....
「日記」より 著者:宮本百合子
つくづくしたわしく思った。 四月六日(月曜) ただ一本闇の中に淡く光って横わる
里道から響くカチューシャの歌をきいた。 歌う人はこんな町ではだれだかすぐわかっ....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
舞台を通って御影堂の塀横に行きつく道は造営の材料を運ぶ為めに新しく造ったもので、
里道よりはやや広く、路面に人々の踏み乱らした足跡、車の轍の跡が狼藉としている。使....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
たじけない」 正季は、二人が帰ると、すぐ厩の方へ駈けて行った。 乾き切った山
里道の登りを、正季の駒は、戛々と、喘いで行く。 道に沿う水分川に水音なく、農家....