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重きをなす
「重きをなす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
重きをなすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
、彼等は可能性に於ては立派な支配者の列に連なるものなのだから、社会的に或る一種の
重きをなすことが出来た。尤もこの現実の貧相と可能的な偉さとの妙な対比が彼等を一類....
「読書法」より 著者:戸坂潤
人身問題を提起するということは、あまり誂え向きなことではないだろう。 今日氏が
重きをなすものは、世間の人の殆んど総てが知っているように、理研コンツェルンの指導....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
人のようであり、また外人のようにも見える。 この紳士こそ、四馬剣尺の部下として
重きをなす机博士その人であった。 「ご主人。そのガラス箱の中にはいっている金貨の....
「科学論」より 著者:戸坂潤
後のことは、「歴史哲学」的形而上学にでも一任しよう)。 だが自然科学に於て最も
重きをなすものは、進化論などという不精密な生物学的知識ではなくて、こういうものの....
「好意」より 著者:豊島与志雄
じ調子で、僕の容態を多少よいと思ったり悪いと思ったりする。まあ大体は医者の言葉が
重きをなすのだろうが、必ずしもそうばかりではなく、誰が思い初めるともなく、誰が云....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れは問題とならなかった。彼らはドイツ人たることを欲していなかった。そしてそれこそ
重きをなす唯一の事柄だった。「この民衆は俺《おれ》のものだ、なぜなら俺の兄弟だか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ドレーヌ氏の地位を高め、にわかにモントルイュ・スュール・メールの貴族社会において
重きをなすようになった。その小都市のサン・ジェルマンとも称すべき区郭の人々は、お....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。激しい物議を起こした。がその語は一般に通用されるに至った。
浮浪少年らの中で
重きをなす原因にはきわめて種々なものがある。われわれが知ってるし交わりもしたひと....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
のもありそうだが、一見無能力者のようでも真直な人は、一家にも一商店にも一団体にも
重きをなすものだということを、普通の人は知らないのかと思います。 メーテルリン....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
ったばかりでなくインドからも直接に受け取っている事実、これがわれわれの文明で一番
重きをなす点であると思う。そういうふうに南の方は船に依り、北の方は商隊に依り、一....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
建を妨げざる事既に上に述べたが如きものであるとすれば、これまた何ら非再建論の上に
重きをなすべきものではありえないのである(なお尺度の事は後に云う)。 以上は当....
「何を作品に求むべきか」より 著者:小川未明
っているのだ。 然らば事件という事はそんなに重要なことか。重要なら、何のために
重きをなすのか。それが、畢竟作品に変化を与え、面白く読ませるというに過ぎないなら....
「作家としての問題」より 著者:小川未明
う見解のもとに、疑いを抱かない、肯定的な議論であります。社会科学としては、それも
重きをなす学説にちがいありません。そして、それを信ずることは、その人の勝手です。....
「新童話論」より 著者:小川未明
と見なければなりません。近時、児童の読物といえば、先ず科学的知識を主としたものが
重きをなすようになったのもそのためであります。 しかし、科学的知識のみを基礎と....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
会の文化なお低く、社会組織の単純な古代にあっては、人生にとって何よりもまず第一に
重きをなすものは、食物でありました。そしてこれに次ぐものは衣服でありました。住居....