重くす[語句情報] »
重くす
「重くす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
重くすの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ペーガン・レーセス・オヴ・ゼ・マレー・ペニンシュラ》』に載せた、その一つは「身を
重くする呪を誦《とな》えたから虎|這《は》う森の樹株に固着《ひっつい》て人の頭を....
「旅愁」より 著者:横光利一
ら、困ってしまう。」
若葉の繁みの間から杏の花弁の柔く舞い散って来る中を貫き、
重くすうッと真直ぐに青葉が一つ落ちて来る。風が吹く度びに揺れる繁みの中から時計の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、酒は憂鬱《うれい》を掃《はら》う玉箒《たまははき》というんだぜ、酒を飲んで胸を
重くするくらいなら、重湯を食べて寝ていた方がいい」 「だが、丸山――酒は旨いんだ....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
的である。現在の社会ではいわゆる婦人の権利拡張の闘争から手を引くことは、一層鎖を
重くすることになるが、理想的国家では、処女性、母性、美容の保護、ならびに、これと....
「省察」より 著者:デカルトルネ
じ咽喉の乾きに悩み、そしてまたこの乾きによってその精神及びその他の部分が、病気を
重くすることになる飲料をとるように、配置せられるということは、この身体のうちに何....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
くために白状したのですが、今となっては、その嘘のほうがほかの罪全部よりも私の心を
重くするのです。神さま、お赦しください! 有罪を宣告されてからずっと、懺悔聴聞僧....
「田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
えた者があったとしたらどうしましょう。封じる事を厳しくすればするほど、抑える事を
重くすればするほど、いよいよ爆発するような事があったとしたら?」 「みんなといっ....
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
十の四人で、深川|仲町の松江で飲んだ酒が醒め切れず、二日酔の頭痛が、やたらに頭を
重くするところから、おつねに附けさせた迎い酒の一本を、寝たままこれから始めようと....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
めよ。
沈思せる師父(低き所にて。)
深き谷底の上に、
わが脚下なる巌の
重くすわれる如く、
千筋の小川の、
恐ろしき滝のしぶきと、流れ落つる如く、
おの....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
苦悩を取り除けてやろう。これは当然の人情であります。医者にもかからずわざと病気を
重くするようなことをするのは、自分の身体にみすみす犠牲を強いるものであります。そ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
るべき病《やまい》も急に癒らず、場合によると薬の効目《ききめ》を打消して一層病を
重くする事もあります。病気によっては薬を飲まないでも食物療法ばかりで癒る種類が沢....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
しが踊り明かしていると、お耳にしたら、またまた、あの心配性な、母の尼公が、お病を
重くするかもしれん。止めよう、止めよう」 彼が恐い人は、妻の舅の長崎円喜と、生....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
果としての朝廷及びその周囲におけるシナの文物の採取は、文化の側面から皇室の地位を
重くすることになった。また東北方のアイヌとの間には民族的勢力としての争があったが....