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「重三〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

重三の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
かなる優男《やさおとこ》かと思うかも知れません。しかし身の丈《たけ》六尺五寸、体重三十七貫と言うのですから、太刀山《たちやま》にも負けない大男だったのです。いや....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
おくりに送られた。 長造が、新聞紙をバリバリあける手許に、一座の瞳は聚った。二重三重の包み紙の下から、やっと引出されたのは、ゴムと金具とで出来たお面のようなも....
地中魔」より 著者:海野十三
艇が出動した。空、陸、海上、海底の四段構えで、それこそ針でついたほどの隙もなく二重三重に守られた。 大江山捜査課長は部下を率いて、横浜埠頭へ出張した。 「フネ....
恐竜島」より 著者:海野十三
前よりは大して広くはない。しかし支棒《ささえぼう》がしっかりはいったり、板が二重三重になり、筏はずっと堅牢《けんろう》に、そして浮力もました。大きなかげもでき....
超人間X号」より 著者:海野十三
持った耕地はなくなり、また妙な複雑な形をした耕地もなくなった。 だから耕作は二重三重にらくになり、収穫《しゅうかく》は桁《けた》ちがいに増大した。農民たちの働....
天守物語」より 著者:泉鏡花
大守に仕うる、武士の一人でございます。 夫人 何しに見えた。 図書 百年以来、二重三重までは格別、当お天守五重までは、生あるものの参った例はありませぬ。今宵、大....
火星兵団」より 著者:海野十三
けして大童で探しているあの怪人丸木が、その火星兵団員だという蟻田博士の言葉は、二重三重に大江山課長を驚かせ、そうして、彼のあたまを、ぼうっとさせてしまった。 「....
怪塔王」より 著者:海野十三
ジョン機械をもっているのですもの。 そう考えてくると、怪塔の中に忍びこむには二重三重のむずかしい問題があります。 「どうだね、一彦君。いい考がうかばないか」 ....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
戦は大空のことだからね」 そこで彼は飛行機の侵入論を手短かに語った。今ここに二重三重の空中防備をして置いたとしても、敵の何千、何百という飛行機が一度に攻めてく....
」より 著者:海野十三
しかもその後には、凱旋将軍の北鳴四郎と、松屋松吉とが従っていたから、その驚きは二重三重になった。 町長は白い麻の絣に、同じく麻の鼠色した袴をはき、ニコニコした....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
た紙包になっていた。なんのために、そう厳重にしてあるのだろうかと怪しみながら、二重三重の包紙をやぶって、やっと待ちに待った品物が、杉田二等水兵の眼の前に出てきた....
空襲警報」より 著者:海野十三
っていたので、手習につかった半紙の反古がたくさんあったから、これに糊をつけて、二重三重に眼張をした。それができると、その上に新聞紙を五枚ずつおいて畳を敷いた。こ....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
川留か、火事のように湧立ち揉合う群集の黒山。中野行を待つ右側も、品川の左側も、二重三重に人垣を造って、線路の上まで押覆さる。 すぐに電車が来た処で、どうせ一度....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
お誓はよろよろと倒れて、うっとりと目を閉じた。 早く解いて流した紅の腹帯は、二重三重にわがなって、大輪の花のようなのを、もろ翼を添えて、白鷺が、すれすれに水を....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
の時代のは点火式で、火打石で火縄へ火を付けて、その又火縄で口火へ付けるという、二重三重の手間の掛かる間に、金剛杖でぐわんと打たれて、手に持っていた火打鎌が、どこ....