重大視[語句情報] » 重大視

「重大視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

重大視の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小さき者へ」より 著者:有島武郎
倦《あ》きはてる程|夥《おびただ》しくある事柄の一つに過ぎないからだ。そんな事を重大視する程世の中の人は閑散でない。それは確かにそうだ。然しそれにもかかわらず、....
第五氷河期」より 著者:海野十三
人家の屋根も、雪の下に埋没してしまった。 それでも、人々はまだ、それほど事態を重大視してはいなかった。その証拠に、まったく雪に埋もれてしまった大東京の上を、ス....
麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
口から入ったのであるか、それは興味深い問題であるが、帆村探偵はこの傷跡をちょっと重大視したのである。 屍体の調べがつくと彼は階上にとってかえして、松山達が使っ....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
守! あとは云わんぞ」 と、課長は先手をうった。 「すると本庁では事件を猛烈に重大視しているのですネ」 と、早速記者の一人が酬いた。 「犯人は精神病者だとい....
三人の双生児」より 著者:海野十三
書きになったんですわ」 「アラいやだ。そんなことだったの」 妾は、このいままで重大視していた「三人の双生児」の謎が意外も意外、あまりにも明快にスラリと解けたの....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
これに気づいていた。特曹は、支那の共産党員と、何か共謀して事をたくらんでいると、重大視していた。しかし、重藤は、その点、どうせ兵卒のやることだ、どんなにしたって....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
義を誨淫文学と見做し社会主義を売国論と敵視する今日、ロイテル電報よりも三面雑報の重大視される今日、滔々たる各方面の名士さえ学校時代の教科書たる論語とセルフヘルプ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
いった只の鞄の方は、目賀野たちと共に目下行方不明とある。 もう一つ、帆村が特に重大視《じゅうだいし》していることがあった。それは案外誰も大して気にかけていない....
流線間諜」より 著者:海野十三
立で、散々手を焼いていたので、巧みに逃げた。 「そうでしょうが、この帆村は非常に重大視します」と帆村はいつになくハッキリと意志を現して云った。「燐寸というものが....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
存廃を論ずるのではない。今のわたくし一個人としては、その存廃を論ずるほどに死刑を重大視してはいない。病死その他の不自然な死が来たのと、はなはだ異なるところはない....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
い。霊肉が分離した暁に、この欠陥は初めて大いに除かれる。従って人間の眼で、何より重大視さるるものが、われ等の眼を以て観れば、一向取るにも足らぬ空夢、空想である場....
落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
それが今日までどっちつかずのままいさせたのかも知れません。今更、結婚ということを重大視も致しませんし、どんな人でもいいと思っているのです。いずれはこの家を出てゆ....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
だろう位に多寡をくくっているので、彼は年の若い師冬が熱しているほどにはこの問題を重大視していなかった。殊に主人の病根をよく知っている彼は、なんにも知らない師冬が....
人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
存在しなかったにしたところで、さらにこれを死を見る事帰するが如く、甚だしくこれを重大視しなかった武家時代の思想からこれを考えてみてはいかがであろう。殉死という事....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
り、失望落胆が来るのが通例です。 仏教では俗諦すなわち世間的の知識経験を非常に重大視し、これを欠くべからざる必要物としますが、なおその上に真諦すなわちものの真....