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重役
「重役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
重役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
。そして早月家の最後の離散という事をしみじみと感じたのであった。電話はある銀行の
重役をしている親類がいいかげんな口実《こうじつ》を作って只《ただ》持って行ってし....
「星座」より 著者:有島武郎
けだものがどうしたというんだ。俺だって、おぬいさんくらい美しく生れついて、銀行の
重役の家に育って、いい加減から貧乏になってみろ、俺だって今ごろは神様になっている....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
なんて、そんな法はないですよ。なんだって永いこと、来なかったんですか」 「会社の
重役に訊いてくれたまえ。わしたちは命ぜられなければ、行きたいところへも行けないん....
「聖書」より 著者:生田春月
様子はまずこの聖書ぐらいは見すぼらしいに違いない。それが立派な旗本で、今は会社の
重役の次男なる主人公と同じ貴族的な態度ですまし込んでいたのだ、と思うと、僕は顔が....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
とめているが、今では技師長の職に在る。それは今から七日程前のことだった。其の日は
重役との相談が長引いたので、会社の門を出た時は、もう薄暗かった。彼の家は月島にあ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
うなずいた。今に飛行機が快報を知らせてくるにちがいない。 ロンドンの汽船会社の
重役室では、社長ラングレー氏が首脳部をあつめて協議を進行させていた。 「ああ、あ....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
。塵埃が舞っていた。焦臭い臭いが充満していた。 無難に持出した帳場デスクの前に
重役連が集まっていた。何れも外套帽子のまゝの下駄がけであった。
重役の一人の繃帯が....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
、ベッドその他があるのではなかろうか。僕らのはいっていったところは、大きな会社の
重役室と大して変った点はなかった。 「やあ、だいぶん諸君を怒らせたことだろう。わ....
「獏鸚」より 著者:海野十三
花カスミの如きはまさに映画界から転落すべき悪声家だった。しかし実を云えば彼女は某
重役の籠い者であったから、そこを無理を云って、辛うじて転落から免れた。さりながら....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
も出店のある、大な株式会社に、才子で勤めているんです。 その何ですとさ、会社の
重役の放蕩息子が、ダイヤの指輪で、春の歌留多に、ニチャリと、お稲ちゃんの手を圧え....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
宿から歩行いて、十二社あたりまで行こうという途中、この新開に住んでいる給水工場の
重役人に知合があって立寄ったのであった。 これから、名を由之助という小山判事は....
「発明小僧」より 著者:海野十三
目醒しとしては極めて小型にして軽便、ベルの鳴り心地も大きからず、また小さからず。
重役の耳には入らねど、御自分を起すには充分です。これを自席に帳簿を立ててその蔭で....
「思い」より 著者:伊丹万作
まち利益打算の権化となるであろうことは決して想像に難くない。彼らの背には、多くの
重役、株主、会社員がおり、しかも、彼らの代表する会社はもともと利益を唯一の目的と....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
養に乏しく、より反動的なものどもが多いのである。 試みに、彼らの職業を見ても、
重役、弁護士、官吏、料理屋、農業会長、統制組合幹部といつたような人間が多く、最も....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
だ。そこへゆくと紹介人のいい人はどんどん出世する、幸い自分の伯父さんに映画会社の
重役があるから、頼んでやろう、と云うんです。その代り、女優にしてやったら僕と結婚....