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重税
「重税〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
重税の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
務めているかを思い出す。アメリカ植民地は圧迫を甘んじて受けていたが、ついに、茶の
重税に堪えかねて人間の忍耐力も尽きてしまった。アメリカの独立は、ボストン港に茶箱....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
草四郎時貞である。 当時島原一円の領主であった松倉|重次は惰弱の暗君で、徒らに
重税を縦にした。宗教上の圧迫も残虐で宗徒を温泉(雲仙嶽)の火口へ投げ込んだりした....
「願いは一つにまとめて」より 著者:宮本百合子
きに追われていくだけでは、やっていけません。 たとえば、ことしの税の問題です。
重税のために自殺者や一家心中、破産者がこれほど出た国は、どこにもありません。それ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
作家の商売品にたいする不公平な競争であって、それに対抗するために、過去の傑作には
重税を課するという有効な政府の保護を、彼らは要求していた。 彼らは両方とも議論....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
めに、実際に欠損があった場合でも、総売上金の一割何分を所得として課税され、意外の
重税を負担することになり、ますます百貨店の圧迫を蒙るようになります。 彼方の百....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
は、それが消費するほとんどすべての穀物を輸入せざるを得ず、そして労働者の必要品に
重税を課することによってこの国は労働の労賃を更に騰貴せしめた、ということを記憶し....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
あるといった。また地租《ちそ》改正のとき、あっちこっちで騒《さわ》いだ。このとき
重税を課しては国のために憂《うれ》うべき事であると、佐倉宗吾《さくらそうご》を気....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
遊猟場から成っていたので、この所領土は開墾されることになった。なるほど地租は啻に
重税であるのみならず、その賦課が不公平である。しかしながらこの不都合はおそらく、....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
う。しかし、こういう結果は、なかんずく食物の価格騰貴に先立って農業に影響を及ぼす
重税と労働の価格騰貴とが生ずる場合には、往々にして極めて緩慢にしか生じないことで....
「緑色の太陽」より 著者:高村光太郎
芸術家ほどその作品に高価な無益の印紙を貼っているものはない。いたものもない。この
重税に反抗して芸術界の ANARCHISMUS(アナーキズム)が起らないとも限る....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
が出来たのは全く醜業婦のお庇である。露国は自国の商工業を保護するために外国貨物に
重税を課し、例えば日本の燐寸の如き一本イクラに売らねばならぬほどの準禁止税を賦課....
「妾宅」より 著者:永井荷風
しワグナアの如き楽劇一曲をやや完全に演ぜんなぞと思立《おもいた》たば米や塩にまで
重税を課して人民どもに塗炭《とたん》の苦しみをさせねばならぬような事が起るかも知....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ん。しかるに、吉田内閣の政策は、労働者には低賃金、農民には低米価、中小企業者には
重税、貿易政策においてはまったく計画性を持たず、特需、新特需に依存をしておるので....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、居殿後宮も、すべて帝王の府に擬し、莫大な費えをそれにかけたので、いきおい民に
重税を課し、暴政のうえにまた暴政を布くという無理をとらなければ、その維持もできな....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
らず、などと既得権への保障も同時にうたっていたが、どう言いまわしても、思いきった
重税の断であるに変りはなかった。 これで国費の財源も見通しが立ち、急場しのぎの....