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野呂
「野呂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
野呂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
野呂松人形《のろまにんぎょう》を使うから、見に来ないかと云う招待が突然来た。招待....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
いだ》されたのは私《わたくし》故ではなく、全体了簡がけちんぼで、意地が悪くって、
野呂間《のろま》だからとか何《なん》とか悉《こと/″\》く書いてあるから、藤原は....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
ず》の旗本富商の輩《はい》までが、毎日のように押しかけていた。 ことに御医術の
野呂玄丈や、山形侯の医官安富寄碩、同藩の中川淳庵、蔵前の札差で好事の名を取った青....
「街底の熔鉱炉」より 著者:佐左木俊郎
かも(掴まらなけりゃあ、やるがなあ……)って言っているんだけど、小父さんのような
野呂間《のろま》なんかにはとても出来やしないんだよ。」 「でも、随分変な職業《し....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
」 かの女はむす子が巴里の街中でも、かの女を引っ抱えるようにして交通を危がり、
野呂間
野呂間と叱りながら、かの女の背中を撫でさするのを想った。かの女は自分の理論....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
見を経て間ノ岳を極め農鳥小屋へ十五時間、第六日、農鳥へ往復し間ノ岳、北岳を越して
野呂川小屋へ十二時間、第七日、鳳凰を乗越し青木湯に下り穴山駅へ十四時間、午後九時....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
本男児は腹でも切って、カムサツカの海の中にブチ落ちることだ。身体が小さくたって、
野呂間な露助に負けてたまるもんじゃない。 「それに、我カムサツカの漁業は蟹罐詰ば....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
歳から村の入口の咸享酒店の小僧になった。番頭さんの被仰るには、こいつは、見掛けが
野呂間だから上客の側へは出せない。店先の仕事をさせよう。店先の袢天著は取付き易い....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
して行った。 すると乞食は負われながらむやみと悪態を吐くのであった。 「ヤイ薄
野呂! 間抜け野郎! そんな方へ行くと溺れるぞ! そっちは淵だ! 深い淵だ! ヤ....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
など、何れの川も釣り場として好適である。殊に白根三山の雄、北岳の墨樺から流れ出る
野呂川、つまり早川の上流は西山温泉や奈良田付近に素晴らしく渓流魚が棲み、そして形....
「おせん」より 著者:邦枝完二
つァいい匂だなァ。堪らねえ匂だ。――笠森の茶屋で、おせんを見てよだれを垂らしての
野呂間達に、猪口半分でいいから、この湯を飲ましてやりてえ気がする。――」 どこ....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
、稲子川、芝川など、渓流魚が多いのである。南アルプス山岳の肩から出る早川の上流、
野呂川へも岩魚を志して行ったことがある。 富士川本流の、鮎の友釣りは豪快である....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
しでなく、てんで人の棲む処でないらしく考えられるので、移民が尠ないらしい、甲州の
野呂川谷などから見ると非常に美事な処である、会津方面の大平野を知らない山間の貧民....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
しい秋の絵が一枚出来そうである。 私は、刻んで動く水を好まない。この川の上流は
野呂川とよばれて、水は油のように、山影を浮べたまま静かに静かに流れているという、....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
らの二人はどんなものかな。これも非常に気が合って、それで二人とも駄々っ子で、何か
野呂間のようでもある。とにかく私も我儘者でかなり気むつかしやだが、この私を一度も....