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「野外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

野外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
若杉裁判長」より 著者:菊池寛
わくわくさせるようなロマンチックな冒険でした。それは、法律的に解釈すれば、立派な野外窃盗でした。が、少年時代に、ともすれば誰でも行いやすい奔放な自由な冒険的な悪....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の方角へお鷹馴らしに出た。鷹匠はその役目として、あずかりの鷹を馴らすために、時々野外へ放しに出るのである。由来、鷹匠なるものは高百俵、見習い五十俵で、決して身分....
火薬船」より 著者:海野十三
モロを、この酒場の名のとおりの雑草園の方へ案内し、そこにところどころに置いてある野外席の卓子へみちびいた。 むしあつい夜だったので、そよ風吹くその卓子は、警部....
不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
して頭の手入れもしないし、髭も生え放題に放って置くのだ。お前は半裸体で、むやみと野外を駆けまわり、しまいには山の中へ隠れてしまうことさえあるのだ。そこでお前は陽....
家なき子」より 著者:楠山正雄
はいつも頭の上に大空を、それは雪をいっぱい持った大空でも、いただいていたかった。野外の生活がわたしにはずっと性に合っていた。そう言ってわたしはかれらに話した。だ....
村芝居」より 著者:井上紅梅
わたしの胸の中にあってまだ言い出したことのない言葉だと。だからわたしはいい芝居は野外で見られるものと、しっかり覚えていた。北京へ行ってからも芝居小屋に二度入った....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
いきなり近代都市風の流行ダンスに走らず、ヨーロツパ各地方で現に行われている一種の野外ダンス、例えば、ブルターニユのパ・ド・ルウのような古典的で、素朴闊達なダンス....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
ために、最も適当な戯曲の生産を提唱し、また自ら、これを標榜する作家もあつた。 「野外劇場」で演ぜられる「祝祭劇」などは、そういう目的をもつて書かれたものである。....
神経」より 著者:織田作之助
調子、同じ情報の型を聴いていると、うんざりさせられた。戦争が終って間もなく、ある野外音楽会の実況放送があったが、紹介の放送員はさすがに戦争中と異った型を出そうと....
妖怪学」より 著者:井上円了
の一身を成立するを義とし、昼間は二種の我相合して作用を現し、夜間はその一種出でて野外に遊ぶ。これ、夢の起こる原因となす。この重我説ようやく発達して、身心二元説と....
迷信解」より 著者:井上円了
を見るに、狐に誑惑せらるる場合には、必ずいろいろの事情が伴っておる。例えば、深夜野外を独行するとき、または薄暮、深林の中を通行するとき、あるいは狐が住すると伝え....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、そうしてその間に緑葉|菁々と生い茂るのであるから、人の心も何となく長閑になって野外の散歩を試みずには居られない。銘々思い思いにあるいは三々伍々隊を成して、酒を....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
えらく、これ、あに書窓に閑座するのときならんや。けだし政教子の人たる、春来たれば野外に鶯花をたずね、秋来たれば窓間に風月を弄し、その心つねに真理を友とし、その口....
西航日録」より 著者:井上円了
り、車行およそ百マイルにして首府ダブリンに着す。途上一詠あり。 鉄車百里向西倫、野外風光未見春、遥憶故国三月末、東台山下賞花人。 (汽車で行くこと百里、西のロン....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
結してこれを動かす。その数三百艘ありという。一奇観なり。船中より市街を側観して、野外の晩景を迎う。高塔の丘上または岸頭に屹立するもの数基あり。行くことようやく遠....