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野太刀
「野太刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
野太刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
勢に、裏切り組というのがあり、百人位の壮士を選び、各人四尺五寸、柄長く造らせたる
野太刀を持ち、戦いの最中、森陰から現われて、不意に、家康の旗本へ切りかかった。為....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
戦的な感じもする人間だった。獰猛そうな毛虫眉も、厚く上にめくれている唇も、大きな
野太刀も鎖帷子も、着ている獣の皮も。 「あけ坊」 朱実のそばへ歩いて来た。黄い....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
鎖が巻きつけてあるのである。鎖の先には分銅がついている。そのほかに一本の革巻の
野太刀を差し、年頃四十二、三はたしかなところ。武蔵にも劣らぬ色の黒さの上にあばた....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
」 「よそに問え」 「散所ノ太夫のおゆるしがなくば一歩も通せぬ」 と、棒、槍、
野太刀、狩弓などを持って立ちふさがった。 出屋敷の倉番、帳方、舟手、軽子頭、そ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
隠現している黒いものには楯も旗も陣容らしい秩序はなかった。漁夫、半農のたぐいが、
野太刀や弓を持ち、それに半端な具足をつけ、また中には、ゆうべ限り六波羅方に見切り....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
がついている限り、案じなさんなよ」 枕元へ坐って、母へはそういったが、腰には、
野太刀をさし込み、側には古びた手槍一筋寄せて、廂ごしの赤い空を見つめながら、夜明....