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野次
「野次〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
野次の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
一応は家《うち》へ帰る事に、やっと話が片附いたんだ。が、いよいよ帰るとなっても、
野次馬《やじうま》は容易に退《の》くもんじゃない。お蓮もまたどうかすると、弥勒寺....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
いるとは知らなかった。また事実、爆弾事件発生以来も彼は全然無関心な顔をしていたし
野次馬連中が争ってヘルナー山頂へ急いだときも、彼はその仲間には加わらず、相変わら....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ッ」「明くものなら先刻明いた筈だ」「まだその上に恥を掻きたいかッ」などと相変らぬ
野次が飛んだ。 黒河内総監は、別に立腹の模様もなく、入口の方に向って手をあげた....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
の尖端を口中に入れて舐めていた。なにか乱暴なことをやったものらしい。それを誰かが
野次ったものらしくドッと笑声がわきあがったが、どうしたものか、其後一座は、たいへ....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
料理ばかりかと思っていたら、栄螺のお料理も、おたっしゃなんだね」と、星宮理学士が
野次った。 そこで三人の間にどっと爆笑が起った。だが反響の多いこの室内の爆笑は....
「○○獣」より 著者:海野十三
くという奇怪な出来ごとだった。火災報知器が鳴らされた。ものすごい物音に起きてきた
野次馬の一人が、気をきかしたつもりで、その釦を押したのだろう。 その騒ぎのうち....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
にもいい芸を見せたが、それが又如何にもすがれていた。だから動きの少い役、例えば佐
野次郎左衛門に対する遊女八橋などは実に絶品だった。次郎左衛門の心はよくわかるが、....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
いる。それを私がスケッチしはじめると、物見高い子供や大人がよって来る。どこも同じ
野次馬風景である。散髪屋も客を放りぱなしでスケッチを見にやって来るのである。客は....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
議 日本演芸協会――「太閤軍記朝鮮巻」――忠勇の征東使――作者部屋の給料――「平
野次郎」の脚本料 明治二十六、七年(上) 黙阿弥逝く――家橘の死――作者と俳優憤....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
挫が二葉亭の生涯の行程をこじらす基いとなったは争われない。当時の商業学校の校長矢
野次郎は二葉亭の才能を惜んで度々校長室に招いて慰諭し、いよいよ学校を退学してから....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
て手も足も出ないでいる。偶々チョッカイを出しても火傷をするだけで、動やともすると
野次馬扱いされて突飛ばされたりドヤされたりしている。これでは二葉亭が一世一代の芝....
「審判」より 著者:カフカフランツ
んでいたが――高笑いしながら話していた。何回となく腕を宙に振っているのは、誰かを
野次ってまねているらしかった。Kを連れていった男は、報告するのに骨折った。爪立ち....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
五郎の花井お梅の箱屋殺し、好評。 ○五月、千歳座にて「籠釣瓶」を初演。左団次の佐
野次郎左衛門、大好評。 ○七月、演芸矯風会起る。さきの演劇改良会が更に組織を変え....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
それはユートピアだ」 「健康にはよいが煤煙防止は産業を破壊する! 」 と口々に
野次り出した 「なぜ煤煙防止は産業を破壊するか? 」 と船場が問えば、煙が出な....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
出て来ません。さあそれが評判になって鰐寺見物が多くなったという始末、どこの国でも
野次馬は絶えないわけね。それで私も見物に交って早速出かけてみました。 かなり古....