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野次馬
「野次馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
野次馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
一応は家《うち》へ帰る事に、やっと話が片附いたんだ。が、いよいよ帰るとなっても、
野次馬《やじうま》は容易に退《の》くもんじゃない。お蓮もまたどうかすると、弥勒寺....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
いるとは知らなかった。また事実、爆弾事件発生以来も彼は全然無関心な顔をしていたし
野次馬連中が争ってヘルナー山頂へ急いだときも、彼はその仲間には加わらず、相変わら....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
帯て、今御輿が町の上の方へ担がれて行ったかと思うと急に復た下って来る。五六十人の
野次馬は狂するごとく叫び廻る。多勢の巡査や祭事掛は駈足で一緒に附いて歩いた。丁度....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
校には話せる奴がいない。O市の天地において僕は孤独の地位に立ってる。から騒ぎ騒ぐ
野次馬、安価なる信仰家、単純なる心の尊敬すべき凡骨、神経の鋭敏と官能のデリカシイ....
「○○獣」より 著者:海野十三
くという奇怪な出来ごとだった。火災報知器が鳴らされた。ものすごい物音に起きてきた
野次馬の一人が、気をきかしたつもりで、その釦を押したのだろう。 その騒ぎのうち....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
」 時に亥太郎國藏の両人口を揃えて、 「静かにしろ、ぐず/\すると打殺すぞ」
野次馬「やア豊島町の乱暴棟梁だ、久しく見掛けなかったが、また始めたぞ」 流石の....
「炎天汗談」より 著者:太宰治
でも、はたからはまず、現状維持くらいにしか見えないものです。製作の経験も何もない
野次馬たちが、どうもあの作家には飛躍が無い、十年一日の如しだね、なんて生意気な事....
「ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
鉄骨の一番高いところへ攀じ登ったが川風で酔いが醒めて、さてこんどは降りられない。
野次馬がたかって大騒ぎになったことがあった。白羊の眼が悪くなったのは、たぶんこん....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
いる。それを私がスケッチしはじめると、物見高い子供や大人がよって来る。どこも同じ
野次馬風景である。散髪屋も客を放りぱなしでスケッチを見にやって来るのである。客は....
「偽刑事」より 著者:川田功
判らない。只警察へ三人で引立てられて行った。其辺には足を止めて見て居る十人近くの
野次馬が居た。最も神妙な罪人は栗屋君であるとは誰の眼にも同じく映じて居た。 「ど....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
て手も足も出ないでいる。偶々チョッカイを出しても火傷をするだけで、動やともすると
野次馬扱いされて突飛ばされたりドヤされたりしている。これでは二葉亭が一世一代の芝....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ような次第であったです。しかるになお哀れを増しますのは、その端に見て居るところの
野次馬連ばかりでない、貴族らしい人達も一緒にその夫人の首枷に貼り付けてあるところ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
の騒ぎがあまりはなはだしいので、空中村に通ずる人間改造機の吸上ポンプを見物に来た
野次馬連は、その日幾千人を数えた。 「まア、不思議な機械もあったもんやなア! 」....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
雪踏を脱ぎ捨て、跣足の儘駈け出す。 仙「此の侍」 と云いながら追掛けて往くと、
野次馬が大勢居りますから、 野「あの侍逃がすな」 と後からバラ/\付いて参りま....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
出て来ません。さあそれが評判になって鰐寺見物が多くなったという始末、どこの国でも
野次馬は絶えないわけね。それで私も見物に交って早速出かけてみました。 かなり古....