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野禽
「野禽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
野禽の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みちのく」より 著者:岡本かの子
怖《おび》え易《やす》く唯《ただ》一人、自分だけ静な安らかな瞳《ひとみ》を見せる
野禽《のどり》のような四郎をいじらしく思った。彼女《かのじょ》はこの人並でないも....
「五月の空」より 著者:宮本百合子
那 不快な心になったのか? 若しそうならば――…… ああ、あわれ あわれ 彼等は
野禽の昔さえ 憶い出さないか? * 大空は からりと 透きとおり 風....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
う仙人が、岷山の南に隠棲していた。 で、李白はそこへ走った。 聖フランシスは
野禽を相手に、説教をしたということであるが、東巖子も小鳥に説教した。彼は道教の道....
「季節の味」より 著者:佐藤垢石
らは一年中、時と場所を選ばないから、いつといって味の季節がない。 本来、野獣、
野禽、魚類は生活のために大層な努力を費やす。食物を得るために死物狂いとなり、外敵....
「放水路」より 著者:永井荷風
に遠い堤防には祭日の午後といえども、滅多《めった》に散歩の人影なく、唯名も知れぬ
野禽《やきん》の声を聞くばかりである。 堤防は四ツ木の辺から下流になると、両岸....