野蒜[語句情報] » 野蒜

「野蒜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

野蒜の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
突貫紀行」より 著者:幸田露伴
ぜん》として、面ふくらかして去る。しばらくして石の巻に着す。それより運河に添うて野蒜《のびる》に向いぬ。足はまた腫《は》れ上りて、ひとあしごとに剣をふむごとし。....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
まだ北風の寒い頃、子を負った跣足の女の子が、小目籠と庖刀を持って、芹、嫁菜、薺、野蒜、蓬、蒲公英なぞ摘みに来る。紫雲英が咲く。蛙が鳴く。膝まで泥になって、巳之吉....
野道」より 著者:幸田露伴
たので、人々に哄笑された。自分も一|顆の球を取って人々の為すがごとくにした。球は野蒜であった。焼味噌の塩味香気と合したその辛味臭気は酒を下すにちょっとおもしろい....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
は、部下や年少の者等に対して親しんでいう言葉で、既に古事記応神巻に、「いざ児ども野蒜つみに蒜つみに」とあるし、万葉の、「いざ子ども大和へ早く白菅の真野の榛原手折....
古事記」より 著者:太安万侶
太子に賜わりました。そこで天皇のお詠み遊ばされた歌は、 さあお前《まえ》たち、野蒜《のびる》摘《つ》みに 蒜《ひる》摘《つ》みにわたしの行く道の 香《こう》ば....