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金
「金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
女が二人、彼をふり返ったのも知らないように。
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目
金《めがね》屋の店の飾り窓。近眼鏡《きんがんきょう》、遠眼鏡《えんがんきょう》、....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
やま》へ来て見ますと、成程山の中程に大きな洞穴《ほらあな》が一つあって、その中に
金の櫛《くし》をさした、綺麗《きれい》な御姫様《おひめさま》が一人、しくしく泣い....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
ずかに落莫とした心もちから、自由になる事が出来たのであった。
渋谷《しぶや》の
金王桜《こんおうざくら》の評判が、洗湯《せんとう》の二階に賑わう頃、彼は楓の真心....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
て、遠い所を見るような眼をしながら、静に手を傍《かたわら》の火鉢の上にかざした。
金網《かなあみ》をかけた火鉢の中には、いけてある炭の底に、うつくしい赤いものが、....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
うちにだんだん達雄に対する彼女の愛を感じはじめる。同時にまた目の前へ浮かび上った
金色《こんじき》の誘惑を感じはじめる。もう五分、――いや、もう一分たちさえすれば....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
あるかということなんだ。それさえちゃんとわかっていれば、我々商人は忽ちの内に、大
金儲けが出来るからね」 「じゃ明日いらっしゃい。それまでに占って置いて上げますか....
「墓」より 著者:秋田滋
てて行った。 その男は町の弁護士で、まだ年も若く、名をクールバタイユと云って、
金もたんまり持っていて、なかなか人望もある男だった。 彼は法廷に立って法の裁き....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ではよく恋愛関係の悲劇を探したり想像してみたりする。あるいはまた、その自殺を何か
金銭上の失敗の結果ではあるまいかと考えてみる。結局たしかなところを突止めることは....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
円余、また東京へ着して三四ヶ月の分とて三十円、母が縫いて与えられし腹帯と見ゆる鬱
金木綿の胴巻に入れて膚にしっかと着けたり。学校の教師朋友などが送別の意を表して墨....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
デビーの講義の筆記も、自分のした講義の控も、諸学者と往復した手紙も、あるいはまた
金銭の収入を書いた帳面までも、王立協会に全部保存されて今日に残っている。 リボ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
、未婚の女でとおして来た年老いた伯母の手を弄ぶともなく弄んでいた一人の若い女が、
金色の頭髪でこしらえた小さな指環にふと目をとめた。その時までにも何遍となく見たこ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
道を進ませようとしているのだった。じつのところ、彼は良心的な男で、いつも心に例の
金言を銘じていた。「鞭を惜しむと、子供は甘くなる」イカバッド・クレーンの生徒たち....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
そろってなかなかの稼ぎ屋だったので、世帯をもってしばらくたった頃には、どうやら小
金もできた。ただ、夫婦のなかには、どうしたことか、子宝がなかった。二人にとっては....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ているだろうか。否。反対にわれわれはこれ等の人たちに名誉を与えている。彼等の体を
金と輝かしい服で飾り、頭には鳥の羽を頂かせ、胸には飾りをつけさせる。われわれは、....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
と、広い平原になって、そこから城下の方まで、十里四方の水田がひろがって、田には黄
金の稲が一杯に実っていました。 「伊作の足あ、なんて早いんだべい!」 と多助は太....