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「金ぴか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

金ぴかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
を載せた、身の丈《たけ》というほどのものはない。頤《あご》から爪先の生えたのが、金ぴかの上下《かみしも》を着た処《ところ》は、アイ来た、と手品師が箱の中から拇指....
縮図」より 著者:徳田秋声
たり、電話を取り次いでもらったりしていたので、たまには二階へ上がってお茶を呑み、金ぴかの仏壇の新仏にお線香をあげることもあった。二階は八畳と六畳で、総桐の箪笥が....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
つはやってやる所だったんだ。誓言そうして見せるんだった。それをお前帽子に喰着けた金ぴかの手前、芝居をしやがって……え、芝居をしやがったんた。己れにゃ芝居ってやつ....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
クが、林のように並んでいた。 そのとき、広間の北側の扉が、さっと左右に開いて、金ぴかの将軍が十二人と、それから肘のぬけそうな黒繻子の中国服を着た金博士とが、ぞ....
電気鳩」より 著者:海野十三
しです。 「へんだなあ」 とおもったのですが、そのとき印度服をきた鳩つかいが、金ぴかの鳥かごを手にさげて、ぶたいにあらわれました。 「さあ、お目をとめてごらん....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
あるワゴンリイのくるまだ。まるで宮殿のよう――と彼女が讃嘆したとおりに、飴いろに金ぴかの装飾が光っている。 中華民国のかたではありませんか、と呼びかけられて、....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
の土を踏もうとしている移民の一家族。猶太人、陸軍士官、この辺を打って廻る歌劇団、金ぴかの指輪だらけの手で安煙草をふかしつづけるその一行のプリ・マドンナ。彼女の鼻....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
き詰めた階段だ。先に立って降りながら、親分が言う。地下室とはいえ、あかるい電灯と金ぴかの装飾に化粧品みたいなにおいが漂って、ちょっと大ホテルの婦人室を思わせる。....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
、何という莫迦々々しい大仰さ。 ナヴァロのような青年。 彫刻的な浅黒い相貌。金ぴかの全身にダンスする光線。 贔屓の闘牛士の名を呼ぶ観客の声。 てらら・らん....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
で、眼と声の腐った不潔な少女達が悪魔よけの陶製の陽物と一しょに売ってる、羅馬皮に金ぴかの戦車を飛び模様に置いた手提をあけて、煙草の挟んでない象牙の長パイプを取り....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
たが、いちどお城の門をはいって、銀ずくめのへいたいをみたり、かいだんをのぼって、金ぴかのせいふくをつけたお役人に出あって、あかるい大広間にはいると、とたんにぽう....
青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
。見ると、ヴァランタンは勝ち誇ったように、左側にある家の窓を指さしていた。それは金ぴかの宮殿のような構えの料理店の正面になった大きな窓だった。そこは立派な晩餐の....
絶景万国博覧会」より 著者:小栗虫太郎
であった。杉江と居並んで、仏壇の中を覗き込んでいるうちに、お光はそう言ってから、金ぴかの大姉号を眺め始めた。 「それは、斯う云う訳なので御座いますよ。貴女はまだ....
山吹」より 著者:泉鏡花
るばかり。(がぶりと呑んで掌をチュウと吸う)別して今日は御命日だ――弘法様が速に金ぴかものの自動車へ、相乗にお引取り下されますてね。 万屋 弘法様がお引取り下さ....
頸の上のアンナ」より 著者:神西清
夫人のお取りなしで俺は秘書官首席になれるぞ。」 彼等は舞踏会へ出掛けた。そして金ぴかの門衛連が厳めしく車寄せに控えている貴族会館に着いた。玄関の広間は帽子掛け....