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「金作り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

金作りの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
でも左の手を吊っている。彼は先刻から少年の腰の物の値踏みをしているのだ。それは黄金作りの素晴らしい品物である。彼は今まで二、三本の太刀を泥棒したが、作りだけでも....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が見兼ねて云った。 「まあ、もう少し我慢しようよ」 自身番のおやじや番太郎には金作りが多かった。医者の薬礼を恐れる彼は、なるべく買い薬で間にあわせて置きたかっ....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
め、さしもの典厩隊も苦戦となり隊伍次第に乱れるにいたった。この日、典厩信繁は、黄金作りの武田|菱の前立打ったる兜をいただき、黒糸に緋を打ちまぜて縅した鎧を着、紺....
十二支考」より 著者:南方熊楠
や》めと命ずれば止む杖をくれる。それを携えて例の旅亭に宿る。亭主その杖美しく柄が金作りなるを見、夜その室に入って窃《ぬす》みに掛かるを待ち受けいたかの児小声で打....
十二支考」より 著者:南方熊楠
だろう。その譚《はなし》にも竜神の伝説同様、旅僧が小判多く持ったとばかり言うて、金作りの鶏と言わず、熊野の咄《はな》しは東北国のより新しく作られ、その頃既に金製....
源氏物語」より 著者:紫式部
女官たちはほとんど皆お送りに来た。庇の御車に宮は召され、庇のない糸毛車が三つ、黄金作りの檳榔毛車が六つ、ただの檳榔毛車が二十、網代車が二つお供をした。女房三十人....
唖娘スバー」より 著者:タゴールラビンドラナート
ると、プラタプは詰らない釣などは止めてしまい、水の世界へ泳ぎ入って、銀の御殿の黄金作りの寝台の上に、誰あろう、この小さい唖のス、バニカンタの娘を見ることも出来た....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
した二つの室を有し、四角な狭い庭までついていた。その庭は、蔦《つた》のからんだ針金作りのちょっとした垣根《かきね》で、オイレル一家の庭と区別されていた。彼女の姿....
貞操問答」より 著者:菊池寛
。 「初めての試みなんですから、誰の責任でもございませんもの。私、出来るだけ、お金作りますわ。」 「貴女の『彼女』は予想以上の成功ですし、中途でなんか止したくな....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
氈。アフガニスタンの絹窓掛け。サクソンの時計。支那の硯。インカ帝国から伝わった黄金作りの太刀や甲。朝鮮の人参は袋に入れられ柱に幾個か掛けてある。 と、正面の扉....
三国志」より 著者:吉川英治
にまた見ることができなかった。 ただ、途中、林の岐れ途で、一個の※を拾った。黄金作りの美々しいもので、紛れもなく敵の大都督の戦冠である。 「さては、東へさして....