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金剛力士
「金剛力士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金剛力士の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
わら》にさえぎられて、ここまではさして来ない。後ろを見ると、うす暗い中に、一体の
金剛力士が青蓮花《あおれんげ》を踏みながら、左手の杵《きね》を高くあげて、胸のあ....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が山嶽のように重なり合って眼も口も塞ぎ、おまけに、その雲を突かんばかりの巨人が、
金剛力士さながらに怒張した四肢を張って、口を引ん歪め、半ば虚空を睥睨しているのだ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
承知しねえぞ」 それは米友でありました。四尺の身体に隆々と瘤《こぶ》が出来て、
金剛力士を小さくした形。 「イヨー米友!」 妙な役者が飛び出したと、屋根の上で....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
があった。 仁王門は楼門です。楼上には釈迦に十六羅漢があるはず。楼下の左右には
金剛力士の像が立っている。 仲店の中間、左側が伝法院で、これは浅草寺の本坊であ....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
或いは破壊されたり、或いは半ば土に埋もれたりしたのを始めとして、水田の中に立った
金剛力士や、その他立派な石の彫刻物が甚だ多く遺っている。昔敏達天皇の御代に当って....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
だん足場を取り除けば次第次第に露わるる一階一階また一階、五重|巍然と聳えしさま、
金剛力士が魔軍を睥睨んで十六丈の姿を現じ坤軸動がす足ぶみして巌上に突っ立ちたるご....