金員[語句情報] » 金員

「金員〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

金員の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「学生時代」より 著者:幸田露伴
ですから、猶更寛大極まったものでした。紹介者に連れて行って貰って、些少の束修――金員でも品物でもを献納して、そして叩頭して御願い申せば、直ちに其の日から生徒にな....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
て早々お訴え出ずべきこと。 右計らいたる者は、特別の思召をもってお褒めの言葉及び金員若干、賜わるべきものなり。 月 日 南北奉行所 と....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
支払をしてくれなかった。故にグローチゥス夫婦は、故郷の親戚より送ってくれる僅かの金員、衣服、食品などに依って、ようやくに日々の生活を支え、その困苦欠乏は決して少....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
もみとめて、すでに二片の金を払って切符を所持しているかどうか、もしまだなら、その金員を徴集すべく、こうしてはるばると、そして急がずあわてず、同じ歩幅をつづけて旅....
「チャアリイは何処にいる」より 著者:牧逸馬
の発見、もしくはその所在を知るに役立つ報道を※《もたら》した人へはそうとう以上の金員《きんいん》を呈する」むねをわざと簡単に記すにとどまり、犯人に警戒させないた....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
みとし、衣食住の足れるを満足とする事に至るのみに止まりて、此牧塲を創起して意外の金員を消費しつつ、かかる困苦に当る事無くんば、かかる毎夜の極楽園裡の熟眠にて快楽....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
三郎からお艶を申し受けることができるところまで漕《こ》ぎつけながら、こうしてその金員の調達にはたと差《さ》しつかえているとは、宝の山に入りつつ手を空しゅうするよ....
「耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
になった。貴い人々が大勢赤間ヶ関に行って、芳一の吟誦を聞いた。そして芳一は多額の金員を贈り物に貰った――それで芳一は金持ちになった……しかしこの事件のあった時か....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
露発を恐れ告げざるをや、皆徒労に属せり。因って思うに、到底｜儂《のう》の如きは、金員《きんいん》を以て、男子の万分の一助たらんと欲するも難《かた》しと、金策の事....
「深夜の電話」より 著者:小酒井不木
うとします。あるいは俊夫君がある事件を解決して多額の報酬を貰うと、それを羨んで、金員を分与せよなどという虫のいい要求を致してきます。 俊夫君は、それらの脅迫状....
「稀有の犯罪」より 著者:小酒井不木
れによると、Ｓ区Ｂ町の尼寺にその前夜強盗がはいって、尼さんの胸を短刀で刺し殺して金員を強奪して行ったのであるが、その尼さんの死体の臓器を二人の男が持って行ったの....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
々年ブーシュ・ドュ・ローヌ県選出代議士、無所属、政見は明瞭ならざるも、常に巨額の金員を散じて選挙民の好感を買い、地盤すこぶる強固なり。別に財産無し。しかれども巴....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
……ああ、分りました。」 「御主人。」 と樹島が手を挙げて、 「夫人のお名は、金員の下でなく、並べてか、……上の方へ願います。」 「あ、あ、あい分りました。」....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
、叔母に今は世になき陸軍少将｜松島主税の令夫人を持って、ここに擲って差支えのない金員あり。もって、余りに頼効なき虚気の罪を、この佳人の前に購い得て余りあるものと....