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「金嚢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

金嚢の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
もの思う葦」より 著者:太宰治
までひかえて居る。ユダ。左手もて何やらんおそろしきものを防ぎ、右手もて、しっかと金嚢を掴んで居る。君、その役をどうか私にゆずってもらいたい。私、「日本浪曼派」を....
一つの出来事」より 著者:宮本百合子
は、単に興味からいっても、豊富な内容を盛った劇的想像なのである。 彼等は確かに金嚢とキリストとを引換えた。けれども、彼等が総掛りで殺しにかかっても、なお殺しき....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
かには村民の徒党が待ち伏せをしていて、老人は勿論、あわせて妻妾をも惨殺して、その金嚢や荷物を奪い取った。 そのなかで、犬は無事に逃げた。彼はその場から主人の実....
十二支考」より 著者:南方熊楠
るるのかと問うに、尾が水を払うて王に懸るを恐ると答えた。即《やが》てその尾を結び金嚢《きんのう》に盛り、水を渉《わた》って苑に至り遊ぶ事多日。予《かね》てこの王....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の柱側あるいは大庫の門前に木を彫りて二、三尺の形を表わし神王となす。その状坐して金嚢を把《と》り、かえって小牀《しょうしょう》に踞《きょ》し、一脚地に垂《た》る....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
し※っていた間に叩き落されていた。そして、実際に持って行かれたものは、船長のあの金嚢と、銭箱の中の銀貨が少しとだけではあったけれども、私にはすぐに私たちの家はも....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
しゃく》もちの俗輩です。――その熱情と言ったら、ただ眠ることだけです。ためこんだ金嚢《かねぶくろ》の上にぐっすり寝込んで、眠りの邪魔になるような者を憎み、または....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
俺たちは力を協せて、九頭竜という悪ブローカーおよび堂脇という似而非美術保護者の金嚢から能うかぎりの罰金を支払わせることを誓う。 一同 誓う。 花田 そのた....