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金屋
「金屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
《しの》ぐべき蔭《かげ》に眠らずや。世上の例《ならい》をもってせば、この人まさに
金屋に入り、瑶輿《たまのこし》に乗るべきなり。しかるを渠は無宿《やどなし》と言う....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
すと、宗兵衛は一本の大きい蝋燭を出して見せまして、おまえは商売だから金銀細工の地
金屋《じがねや》を知っているだろう。これを一度に持って行くとおかしく思われるから....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
珍らしかった。泥だらけの床の片隅に、古い銅版がガチャガチャと山積してあるのは、地
金屋にでも売るつもりであろうか。……そんなものを見まわしているうちに思いがけなく....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
せんから、如何致したら宜かろうと思っていました。すると九月十日に、駒込白山前に小
金屋源兵衞という飴屋があります、若様のお少さい時分お咳が出ますと水飴を上げ、又は....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
った家が壁ばかり残すに及んだかと問うと、われこそここの主人だった者なれ、かつては
金屋《きんおく》に住んで麗姫に囲まれた身も運傾けばこんな身になった。我を見るに付....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
時、伯母大長公主その女陳阿嬌を指《さ》し好否を問う。帝曰く、もし阿嬌を得ばまさに
金屋《きんおく》を以てこれを貯うべしと。公主大いに喜びすなわち帝に配す。これを陳....
「細木香以」より 著者:森鴎外
阿心庵是仏がある。谷中三河屋の主人である。大津屋|古朴がある。船宿の隠居である。
金屋仙之助の竺仙がある。竹川町の競呉服商である。 医師に石川|甫淳がある。外科....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
しょ雨で、春というのに寒さは酷しい。師匠の家では、万一を気遣い、日本橋|小舟町の
金屋善蔵というのへ、妻君と子供だけは預けようということになり、私が妻君の伴をして....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
蠑螺堂は壊し屋が買いましたが、百観音は下
金屋が買いました。下
金屋というのは道具屋ではない。古金買いです。古金買いの中でも....
「泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
隠居かも知れないな、湯尻へ落としてあきらめたのだろう」 と、私はいった。 「古
金屋へ持って行けば今夜一盃呑めるが、おい新米、一体これはどう処分したらいいんだ」....
「申訳」より 著者:永井荷風
さんや母《おっか》さんと一緒に東中野にいます。母《おっか》さんはむかし小石川の雁
金屋さんとかいう本屋に奉公していたって云うはなしだワ。」と言った。 雁
金屋は江....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
島、中頸城郡八千浦村夷浜、同夷浜新田、南魚沼郡浦佐村鰕島、南旭村鰕島新田、岩船郡
金屋村海老江などいうのがあり、ケット、マットのある中魚沼郡から西に続いた東頸城郡....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
いるらしい。また同じ倉光君の報告(四巻五号四六頁)に、この地方の山子や鍛冶屋は「
金屋子さん」を祀る習慣があって、
金屋子さんは鍛冶を発明する前に、まず炭を発明する....
「野槌の百」より 著者:吉川英治
へ、思い思いに。 百は、ひとり、ぼんやりと鬱いでいたが、やがて、かれも裏宿の地
金屋から菰づつみのあら鐘をうけ取ると、それを肩に、田無の家へ帰った。 黒髪をわ....
「雨」より 著者:織田作之助
相手の言う通りになった。相手は生玉前町の電球口金商野瀬安二郎であった。 電球口
金屋てどんな商売ですねん? とお君がきくと仲人は、電球の切れたのおまっしゃろ、あ....