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金持
「金持〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金持の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
う人だよ。」
僕は譚にこう言われた時、おのずから彼の長沙《ちょうさ》にも少ない
金持の子だったのを思い出した。
それから十分ばかりたった後、僕等はやはり向い合....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。それから甲の友人は乙の友人よりも貧乏にならず、同時に又乙の友人は甲の友人よりも
金持ちにならず、互いに相手を褒め合うことに無上の満足を感ずるのである。それから―....
「夢」より 著者:芥川竜之介
えたりした。
わたしにも友だちはない訣《わけ》ではなかった。それはある年の若い
金持ちの息子《むすこ》の洋画家だった。彼はわたしの元気のないのを見、旅行に出るこ....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
事《おおごと》になる。
「まあ辛抱してやるがいい。ここの親方は函館《はこだて》の
金持《まるも》ちで物の解《わか》った人だかんな」
そういって小屋を出て行った。....
「親子」より 著者:有島武郎
お前、水呑百姓といえばいつの世にでも似たり寄ったりの生活をしているものだ。それが
金持ちになったら汗水垂らして畑をするものなどは一人もいなくなるだろう」 「それに....
「橋」より 著者:池谷信三郎
ったころ、嗚咽がかすかに彼の咽喉につまってきた。 5 ――私は、ただお
金持ちの家に生れたというだけの事で、そりゃ不当な侮蔑を受けているのよ。私たちが生....
「赤いくつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
きたので、ついでに新しいくつまでこしらえてもらって、はくことになりました。町のお
金持のくつ屋が、じぶんの家のしごとべやで、カレンのかわいらしい足の寸法をとりまし....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
おりを紙に書けば、詩になります。そこで紙にはこう書いてありました。 「ああ、
金持でありたいな。」 「ああ、
金持でありたいな。」おれはたびたびそうおもった。 ....
「ひこうかばん」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
むかし、あるとき、お
金持のあきんどがありました。どのくらいお
金持だといって、それは町の大通のこらず銀....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
んやり空を仰いでいる、一人の若者がありました。 若者は名を杜子春といって、元は
金持の息子でしたが、今は財産を費い尽して、その日の暮しにも困る位、憐な身分になっ....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
あって、すっかり貧乏になり、たくさんなお金を払わねばならなかったので母は今一度お
金持の家に奉公してお金をもうけ一家が暮せるようにしたいがためでありました。 こ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
吹かれて来ると、大のハイカラになりすまし、時代の崇拝者となり、美人の評判高かった
金持の後家と結婚が、夫人は平素デビーの書記兼助手たるファラデーを眼下に見下してお....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
けていた音楽の弟子たちのなかに、カトリーナ・ヴァン・タッセルという、オランダ人の
金持ち農夫の一人娘がいた。彼女は花はずかしい十八歳の乙女だった。しゃこのように丸....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
皮肉だよ。そうしてかの女は、芸術に対する心からの憧憬を踏みにじられて、ついには大
金持ちの馬鹿息子のところにでも片づけられてしまうんだ……あんな人をモデルにつかっ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
貧乏な日本には労働争議はぜいたくといい、中小企業者は死んで行ってもしかたがない、
金持ちは米を食って貧乏人は麦を食え、といったような性格の吉田内閣によっては、とう....