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金無垢
「金無垢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金無垢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
持って行った。当時有名な煙管商、住吉屋七兵衛《すみよしやしちべえ》の手に成った、
金無垢地《きんむくじ》に、剣梅鉢《けんうめばち》の紋《もん》ぢらしと云う、数寄《....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
を聞いたから参ったのじゃが、いったいそのお大黒さまはどんな品じゃ」 「正真正銘｜
金無垢《きんむく》のお大黒さまでござります」 「
金無垢とのう。すると、なんじゃな....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の引き物、麹町《こうじまち》十一丁目は例のごとく笠鉾《かさほこ》で、笠鉾の上には
金無垢《きんむく》の烏帽子《えぼし》を着用いたしました女夫猿《めおとざる》をあし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がその一本をそこらの杭《くい》に叩き付けてみると、なるほど重い筈だ。芯《しん》は
金無垢の伸べ棒で、その上に蝋を薄く流しかけて、蝋燭のように見せかけてある。これに....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
着を袷重ねにして、茶献上の帯で、小紋の絽の一重羽織を着て、珊瑚の六分珠の緒締に、
金無垢の前金物を打った金革の煙草入は長門の筒差という、賤しからぬ拵えですから、長....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
万筋の小袖に白縮緬の兵子帯を締め、本八反の書生羽織で、純子の座蒲団の上に坐って、
金無垢の煙管で煙草を吸っている春見は今年四十五歳で、人品の好い男でございます。只....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
如来という大切の守りを貸してやる、其の内に折角｜施餓鬼をしてやろうが、其のお守は
金無垢じゃに依って人に見せると盗まれるよ、丈は四寸二分で目方も余程あるから、慾の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
まずこの目貫《めぬき》でございますな、これが金獅子ぼたんでございますよ、もとより
金無垢《きんむく》――しかも宗※《そうみん》というところは動かないところでげして....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
坐って居るのが粥河の女房お蘭、年はとって二十一、只今申す西洋元服で、丸髷に結って
金無垢の櫛かんざしで黒縮緬の羽織を引掛けている様子は、自然と備わる愛敬、思わず見....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しら》はこれ朧銀《ろうぎん》で松に鷹の高彫《たかぼり》、目貫《めぬき》は浪に鯉で
金無垢《きんむく》じゃ」 主膳はその刀を取って鞘のまま、お銀様の眼の前に突きつ....
「円朝の牡丹灯籠」より 著者:田中貢太郎
遁れようとしても遁れられないが」 と云って、死霊除のお守をかしてくれた。それは
金無垢で四寸二分ある海音如来のお守であった。そしてそれとともに一心になって読経せ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
いつを金にしてくれ。いくらに踏むか、おじさん」 彼が、胴巻から取り出したのは、
金無垢と一と目でわかる女の腕環であつた。 「これや、なんや。ようでけとるけど、鍍....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ぐにでも切ろうとでもいうように、柄頭を拳でトントンと打った。と、目貫の象篏が、黄
金無垢でできていたのでもあろう。陽をはねてキラキラと輝いた。
「さようさ」と紋也....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
残ったのは七十に近い祖母と、十ウばかりの弟ばかり。 父は塗師職であった。 黄
金無垢の金具、高蒔絵の、貴重な仏壇の修復をするのに、家に預ってあったのが火になっ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
彫の波の中に、うつくしい竜宮を色で象嵌に透かして、片面へ、兎を走らす。……蓋は黄
金無垢の雲の高彫に、千羽鶴を透彫にして、一方の波へ、毛彫の冴で、月の影を颯と映そ....