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金玉
「金玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
歯だけが馬みたいに大きく白い岡田が、紫色の歯茎をむきだし、全身を震わせ、それでも
金玉だけ大切そうに両手で押え「御免なさい。許して下さい」と喚きながら厭々、水に両....
「門」より 著者:夏目漱石
。 下女が平たい大きな菓子皿に妙な菓子を盛って出た。一丁の豆腐ぐらいな大きさの
金玉糖《きんぎょくとう》の中に、金魚が二疋|透《す》いて見えるのを、そのまま庖丁....
「骨董」より 著者:幸田露伴
である。利休の指点したものは、それが塊然たる一陶器であっても一度その指点を経るや
金玉ただならざる物となったのである。勿論利休を幇けて当時の趣味の世界を進歩させた....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に限らず沼沢中に存するも多き故竜を以て地下また水中の伏蔵主とししたがって財宝充満
金玉荘厳せる竜宮が地下と水中にありとしたのだ、ヒンズ教に地下に七住処ありて夜叉《....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
の如きである。東雲新聞、政倫、立憲自由新聞、雑誌「経綸」「百零一」等は実に此種の
金玉文字を惜し気もなく撒布した所であった。又著書に於ても飄逸奇突を極めて居るのは....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
し玉はば、一年の後には帰り来り、或は御目にかかるの機会ある可く候。 大兄願はくば
金玉に躯を大切に、渾ての点において弥々御精進あらんことを切に祈上候。 一九〇....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も、嫁の里へやる手紙を書くこともできないのが多いのですから、文字を有難がることは
金玉《きんぎょく》のようです。その
金玉を毎日一つずつ拾って帰る子供を見ると、それ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
|皎玉《こうぎょく》のごとく白し。耳足紅色、眼※《まぶた》また赤きもの、すなわち
金玉の精なり。その出づる所を伺い掘れば
金玉を獲《う》べし、鼠五百歳なればすなわち....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
金持ちになれる真理となれない真理――転がりこんで来た
金玉《かねだま》を、これは正当な所得ではございませんとかえして貧乏する。いまどき....
「徳育如何」より 著者:福沢諭吉
独立の教においては、まず我が一身を独立せしめ、我が一身を重んじて、自からその身を
金玉《きんぎょく》視《し》し、もって他の関係を維持して人事の秩序を保つべし。 ....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
、仮令《たと》え法律上に問うものなきも、何ぞ自ら省みて、これを今日に慎まざるや。
金玉《きんぎょく》もただならざる貴重の身にして自らこれを汚《けが》し、一点の汚穢....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
らしい姿が浮かび上がってくるから妙である。さらに「先生は下戸でいらっしゃるから、
金玉糖を詰めて腐らん様に致して」持ってきた浪江である。
金玉糖で季節を、またそれを....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
入りて、黄金の山葵を拾いたりというに類す。類すといえども、かくのごときは何となく
金玉の響あるものなり。あえて穿鑿をなすにはあらず、一部の妄誕のために異霊を傷けん....
「熱情の人」より 著者:久保栄
「忠義」「第一の世界」も、その後の「オセロ」「シイザア」「森有礼」「西山物語」「
金玉均」も、また先生の最後の筆になる「毛剃」の改作も、広義に解釈すれば自由劇場の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の樹は日々花を開く)と記し、あるいはまた「招財進宝、堆金積玉」(財宝を招き入れ、
金玉をうずたかくつむ)とも記するあり。各商店の軒下に、「富客常臨、百福盈門、貨如....