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「金環〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

金環の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
んです」 「ジュリアの耳飾右の方のはチャンとしていたけれど、左のは石が見えなくて金環だけが耳朶についていたというのは面白い発見だネ」 「僕は耳飾から落ちた石が、....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ばゆきまで皓くみがきぬ。パッとしたお召の単衣に黒繻子の丸帯、左右の指に宝石入りの金環|価高かるべきをさしたり。 「またおとうさまに甘えているね」 「なにさ、今学....
十二支考」より 著者:南方熊楠
り、専ら水中に住み、人に化けて市へ出るが別に害をなさず、婦女童児水浴びるを覗い、金環金盃に化けて浮くを採りに懸るところを引き入れて自分の妻に侍せしむとあり。また....
見えざる敵」より 著者:海野十三
吐息をついた。 「さあ、これで儂の『消身法』の実験は終ったのだ。約束どおり、その金環を返して貰おう」 と、楊博士はウルスキーの手から金環をふんだくった。ウルス....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
い。お前たちふたりはたくさん楽しまなければいけない。それから私は、あの締金のない金環で何よりもよく儲《もう》かったことを、言い忘れていた。十二ダース入りの大包み....
七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
根からヤシマクとかいう長さ二三寸の金属や象牙で出来た管を付け、その管にはきまって金環が三つ通してある。尤も、近代はそういった風習も次第に下火になったそうで、面紗....
地上」より 著者:島田清次郎
と言ったね」 「はい」 この部屋と簀戸越しの次の室にこの時|蚊帳を吊る吊り手の金環の触れ合う音や畳摺れの音が聞えた。簀戸が静かに開けられて、女中が手をついて「....
唇草」より 著者:岡本かの子
一匹落て出た。 虫の早稲の米粒のような白い地体は薄樺色の皮膚に透けていた。口に金環色を嵌めていた。虫は拗ねるように反ったり屈んだりした。再び眼鏡を近づけて眺め....
ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
のべールを頭から背へかけて居た。足には流石に英国風の飾り靴をはいて居たが足頸にも金環をはめて居た。彼女は腰掛けて居ながら亢奮したように絶えず身を動かして体中の金....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
みずから資本の乏しきに迫られて節倹に赴くものと言うべし」と。日本の婦人、その耳に金環を掛け、小腹を束縛して衣裳を飾ることあらば、論者、人身窮理の端を持ち出して顰....
上海」より 著者:横光利一
う。 李英朴 山口|卓根先生 オルガは甲谷の傍へ寄って来ると、支那婦人の用いる金環の※を手首に嵌めて涼しげに鳴らした。 「ね、甲谷さん、あなた、参木のことを御....
三国志」より 著者:吉川英治
の総勢は約六万とわかった。そして各二万を三手に分かち、三|洞の元帥と称する者――金環結を第一に、董荼奴を第二に、阿会喃を第三に備えて、待ちかまえているという。 ....