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金盞花
「金盞花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金盞花の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「睡蓮」より 著者:横光利一
。高次郎氏の役所からの帰りには必ず遠くまで夫人は出迎えにいっていた。小さな躑躅や
金盞花などの鉢植が少しずつ増えた狭い庭で、花を見降している高次郎氏の傍には、いつ....
「永遠のみどり」より 著者:原民喜
《こえおけ》を担《かつ》いでゆく兄の姿が見かけられた。今、彼のすぐ眼の前の地面に
金盞花《きんせんか》や矢車草の花が咲き、それから向うの麦畑のなかに一本の梨《なし....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
コンロも綺麗に掃除してある。その先は湯殿と、便所と物置で、隣境いの黒板塀との間に
金盞花が植えてある。 私は慌てて押入を開けてみた。鼠の糞もない。その床板を全部....
「バルザックの寝巻姿」より 著者:吉行エイスケ
野を愛していました。佐野も妾のために夢中だったのです。妾達はショコラ酒を飲んで、
金盞花の花と共に寝床に埋れました。 それはスペインの十月の最後の金曜日でした。....
「火星の魔術師」より 著者:蘭郁二郎
でに非常な成功を見せているんです。こいつは簡単な方法で煙草でも玉蜀黍でも大成功、
金盞花という花では、この薬を使って直径が普通の倍もある見事な花を咲かせたそうです....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
者でいるばかりである。緋桃《ひとう》が、連翹《れんぎょう》が、※子《しどみ》が、
金盞花《きんせんか》が、モヤモヤとした香煙の中に、早春らしく綻びて微笑《わら》っ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
りに面した丸太組の小舎であった。窓の下には背の低くて小さい向日葵と、赤がちの黄の
金盞花が咲いていた。セーニャははいり口から飛び込むと、もう窓に顔を見せて、ぴっと....