金竜山[語句情報] » 金竜山

「金竜山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

金竜山の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ろへ、やがてのことにいんいんと、風もない初春の夜の川瀬に流れ伝わってきたものは、金竜山《きんりゅうざん》浅草寺《せんそうじ》の四ツの鐘です。と同時に、ぱちゃりと....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
。大川の名が隅田川と変わり、向こうの岸は三囲社《みめぐりのやしろ》、こっちの岸は金竜山、その金竜山の一所に、川面へ突き出して造られた、一宇の宏大な屋敷があり、そ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
慢な毒口を利いて、ふいと小さなものが威張って出る。見え隠れにあとを跟けて、その夜金竜山の奥山で、滝さん餞別をしようと言って、お兼が無名指からすっと抜いて、滝太郎....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
あって大きな金魚がいた。だが、食《たべ》ものは簡単だ。お餅か、お団子位だ。浅草の金竜山にしてもあんと、きなこと、ごまのついた餅、芝の太々餅《だいだいもち》もおな....
丹下左膳」より 著者:林不忘
」 「何をッ! 馬鹿にするねえ! えこう、江戸じゃあナ、まあ聞きねえってことよ。金竜山《きんりゅうざん》浅草寺《せんそうじ》名代の黄粉《きなこ》餅、伝法院大|榎....
名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
浅草、大阪の千日前、京都の新京極、それに匹敵するのが名古屋の大須である。そこには金竜山浅草寺ならぬ北野山真福寺があつて、俗にこれを梅ぼしの観音といふ。梅ぼしとは....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
平兵衛という蒲鉾《かまぼこ》の老舗《しにせ》があった。 明暦大火のすぐ後、浅草金竜山で、茶飯、豆腐汁、煮締、豆類などを一人前五分ずつで売り出した者があったが、....
日和下駄」より 著者:永井荷風
し》の榧寺《かやでら》には虫歯に効験《しるし》のある飴嘗《あめなめ》地蔵があり、金竜山《きんりゅうざん》の境内《けいだい》には塩をあげる塩地蔵というのがある。小....
向嶋」より 著者:永井荷風
享保のむかし服部南郭《はっとりなんかく》が一夜|月明《げつめい》に隅田川を下り「金竜山畔江月浮《きんりゅうさんはんにこうげつうく》」の名吟を世に残してより、明治....
すみだ川」より 著者:永井荷風
場《わたしば》の方へ下《お》りかけたけれど、急に恐るる如く踵《くびす》を返して、金竜山下《きんりゅうざんした》の日蔭《ひかげ》になった瓦町《かわらまち》を急いだ....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
ながらのなつかしい景色である…… ――――――――――――――― ……金竜山浅草餅の、震災後、いさましい進出をみせたのが、商売にならないかしてたちまち....