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金融
「金融〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金融の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ンティックなものではない。実は、家出して京都で宿屋ぐらしをしているうちに、二月の
金融非常措置令の発表という殺風景な事情が、陽子をダンサーにしたとも言えよう。 ....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
すこと」と、無愛想な文句をかいた紙きれをはりつけた。入口には青い暖簾をかけて、「
金融野瀬商会」 べつに看板を掛けた。それには、 「恩給・年金立て替え 貯金通....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
月まで、農閑期を利用して鰊場稼ぎをする百姓たちにとっては、その際の前借金が、年末
金融の唯一最大のものであった。前年の十一月、十二月中に彼らは給料の前借をして出稼....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
れなかった。しかし、痛手の急性の現われは何といっても、この春財界を襲った未曾有の
金融恐慌で、花どきの終り頃からモラトリアムが施行された。鼎造の遣り繰りの相手にな....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
、利潤を多くする。小資本は大資本に併合される。それから銀行と産業とが結びついて、
金融資本が発生し、
金融寡頭政治ができてくる。 資本家の間に於ける独占は、始めは....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
銀行はその必要から、又自分が債権者であるという力から、それ等の同種産業者間に協定
金融資本家」の利益に追随していた。 毎月三田銀行へ提出する「業務報告」を書かせ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
全作である。牛津大学卒業の新知識。親の遺産をついで活溌にうごきだした少壮実業家、
金融界の逸材だ。 彼は自分の進路に立つ者があれば、これを突き倒してシャニムニ真....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
リンリン武者ぶるいをして戦線についたわけです。 その日の午後二時前後に池袋の某
金融金庫をでて練馬方面へ向う自動車があったのです。この車に二千万円の現金入りの袋....
「光は影を」より 著者:岸田国士
途絶えたことからであつたが、それというのも、例の会社から手を引いて以来、怪しげな
金融ブローカーの口車に乗り、多少の貯えも次ぎから次ぎへと吐き出してしまつた上、つ....
「鬼」より 著者:織田作之助
どころの騒ぎではないという。それで、式をあげるのをのびのびに延期していたところ、
金融非常措置の発表があった。旧紙幣の通用するうちに、式をあげた方がいいだろうと説....
「郷愁」より 著者:織田作之助
でるのも、今のうちだよ。三月もすれば、前と同じだ。新券のインフレになる」 「結局
金融措置というのは人騒がせだな」 「生産が伴わねば、どんな手を打っても同じだ。し....
「武田麟太郎追悼」より 著者:織田作之助
が天皇を脅迫するくらいの権力を持ったり、人民を苦しめるだけの効果しかない下手糞な
金融非常処置をするような政府が未だに存在していたり、近年はかえすがえすも取り返し....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
父親の抜目の無い財産の建て方から、四日市裏の自宅の近所に多少の土地と家作も持ち、
金融力と信用はある方だったが、国太郎の代になってからの此の貸借逆調の挟み撃ちには....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
すが、これではオニも笑えないだろうと思うのであります。 物価をきめるにしても、
金融や財政投融資、これらのものの問題につきましては、とうぜん勤労大衆の代表者が参....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の非常時、政治的不安や経済的行き詰まりにいよいよ恐慌を増して来ましたこの頃では、
金融は全く逼塞してしまいましたので、日本の大多数の人々は、その命つなぎの金にさえ....