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金遣い
「金遣い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金遣いの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かせる。あの甚右衛門という奴は正直な田舎者のように化けているが、あいつは確かに贋
金遣いだ」 豊吉の顔は藍のようになった。 「どうだ、図星だろう」と、半七がたた....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と、下総屋の番頭吉助はもう四十近い男で、酒は相当に飲むが至極おとなしい質の上に、
金遣いも悪くないので、お駒も大事に勤めている馴染客であった。三月になってゆうべ初....
「大島が出来る話」より 著者:菊池寛
いいんだわ。買った後で余儀なく倹約して埋合せを附ければいいんだわ。」と、云った。
金遣いにかけては、貧家に育った譲吉は、可なり小心であった。とても疾病《しっぺい》....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
に思いのままにふけることが――大ブリテンでももっとも金持の貴族の傲慢な子弟たちと
金遣いの荒さでは張りあうことが――できるようにさせたほどの小遣いと年々の費用とを....
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
引かれる、仕様の無いものでございます。 ○「勘次|汝《てめえ》の身分にしちゃア
金遣いが滅法に暴《あら》えが、桔梗屋で使用《つかっ》た金はありゃア何処《どこ》か....
「ヴィヨンの妻」より 著者:太宰治
ばかりか、迷惑にさえ思われたのですが、しかし、その前の四、五年間、ずいぶん派手な
金遣いをするお客ばかり、たくさん連れて来てくれたのでございますから、その義理もあ....
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
安心して世帯《しょたい》を譲りかねるような挙動《ふるまい》がお島に少くなかった。
金遣いの荒いことや、気前の好過ぎることなどもその一つであった。おとらと青柳との秘....
「縮図」より 著者:徳田秋声
が、その辺には駄菓子屋もあり、文字焼にあんこ焼などが、子供の食慾をそそり、銀子は
金遣いのきびきびしているところから、商人たちにも人気がよかった。 そんな育ち方....
「雁」より 著者:森鴎外
れは信頼すべき男だと云う感じが強くなる。上条のお上さんがお世辞を言わない、破格な
金遣いをしない岡田を褒め始めたのは、この信頼に本づいている。それには月々の勘定を....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
「尤も千万……それから……」 「三つにはその足の早さ……四つには、その並外れた
金遣い、……それから五つにはその眼を驚かす姿の変りようで御座りまする」 「いかに....
「近眼芸妓と迷宮事件」より 著者:夢野久作
ではオオさんと云っておりましたが、お名前は大深さんと云いましたか……お召物からお
金遣いまでサッパリした方で、いいえ。手は両方とも職工らしくない、白い綺麗な手でし....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
ベロに酔っている事が多かった。しかしボーイやホテルに対する仕打ちは慣れたもので、
金遣いも綺麗だったから誰も怪しむ者はなく、蔭では皆十四番の黒さんと云いながら、表....