金釵[語句情報] »
金釵
「金釵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金釵の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
と仔細《しさい》は語らずただ思い入ってそう言うたが、実は以前から様子でも知れる、
金釵玉簪《きんさぎょくさん》をかざし、蝶衣《ちょうい》を纏《まと》うて、珠履《し....
「百物語」より 著者:森鴎外
《いちょうがえ》しに結って、体中で外にない赤い色をしている六分珠《ろくぶだま》の
金釵《きんかん》を挿《さ》した、たっぷりある髪の、鬢《びん》のおくれ毛が、俯向《....
「家」より 著者:島崎藤村
――今夜は僕が奢る」 二人は歩きながら笑った。 父の夢は子の胸に復活った。「
金釵」とか、「香影」とか、そういう漢詩に残った趣のある言葉が正太の胸を往来した。....
「三国志」より 著者:吉川英治
かな。 一雲去れば一風生じ、征野に賊を掃い去れば、宮中の瑠璃殿裡に冠帯の魔魅や
金釵の百鬼は跳梁して、内外いよいよ多事の折から、一夜の黒風に霊帝は崩ぜられてしま....
「三国志」より 著者:吉川英治
い片隅に、一夫人がその娘らしい者を抱いてすくんでいた。紅の光が眼をかすめた。珠や
金釵が泣きふるえているのである。 「――誰だっ?」 曹丕も足をすくめた。 か....