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「金鵄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

金鵄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
駈落」より 著者:佐左木俊郎
れども、いくら若い時働いたことを、今の若い人達に自慢して見たところで、爺さんは、金鵄《きんし》勲章《くんしょう》も、恩給証書ももらっていなかったから。 「今の奴....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
け、それから内地へ送還されましたが、それまでは勇敢に闘いましたそうです」 「では金鵄勲章組ですね」 「ええ、功六級の曹長でございます」応えながらも、こんなことが....
地球盗難」より 著者:海野十三
はない。佐々砲弾が東京の新聞に君の説を細大洩らさず連日の紙上に書いた。君は明かに金鵄勲章功一級というところだ。学界はいま大沸騰をしているよ」 「そうそう、その佐....
自叙伝」より 著者:大杉栄
いたが、そうもできないものと見えてその後払下げになってしまった。 父はこの功で金鵄勲章を貰った。 僕は今まであちこちの父の家が焼けて無くなっていたと書いて来....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ても、鳶は次第に大東京から追いやらるるのほかはあるまい。 私はよく知らないが、金鵄勲章の鵄は鳶のたぐいであると云う。然らば、たとい鳶がいずこの果てへ追いやられ....
パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
も兵士も眼を刺された。煙ッたくて涙が出た。 五 「今度こそ、俺れゃ金鵄勲章だぞ。」 銃をかついで、来た道を引っかえしながら軍曹は、同僚の肩をたた....
」より 著者:島崎藤村
戯れるように言った。「そうお前達のように馬鹿にしちゃ困るぜ……これでも叔父さんは金鵄勲章の積りだ」 「あんな負惜みを言って」とお延は訳も無しに笑った。 「ねえ、....
花吹雪」より 著者:太宰治
れ、陸軍省医務局長に補せられている。その前年の明治三十九年に、功三級に叙せられ、金鵄勲章を授けられ、また勲二等に叙せられ、旭日重光章を授けられているのである。自....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
ァ、死にそこねた身になって見給え。それも、大将とか、大佐とかいうものなら、立派な金鵄勲章をひけらかして、威張って澄ましてもおられよけど、ただの岡見伍長ではないか....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
に悲惨ですよ」 そういって、科学者の探偵帆村荘六は、彼の愛好惜まない紙巻煙草の金鵄に、又火をつけたのであった。....
空襲警報」より 著者:海野十三
動してしまって、強い握手をもとめた。 「ああ、よく教えてくれた。やはり日露戦役に金鵄勲章をもらってきただけあって、鍛冶屋上等兵はえらいッ!」 「オイオイ、上等兵....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
まいにはとうとう一人になつてしまつた。しかしこの最後の一人の働きぶりこそはまさに金鵄勲章的であつた。いま弾丸を運ぶかとみると次の瞬間にはそれを装填していた。そう....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ろうか。ムリにツジツマを合せたから、日本神話はダブッてもいる。神武天皇を案内した金鵄は、全身光りかがやくという猿田彦に当るのであろう。猿田彦も天のヤチマタに立ち....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
いで小倉への手紙にもそのことを書いて、「お前も喜んでおやり、きみ子はお母さんから金鵄勲章をいただいたから」といわれたので、それから暫くの間、私は金鵄勲章という綽....
春心」より 著者:田中貢太郎
煙、銃火、連隊旗、剣、赤鬼のような敵兵。 (左の脇腹に擦過傷を一つ負うただけで、金鵄勲章をもらって、人からは日露戦争の勇士だの、なんだのと云われるが、なにが面白....