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釣橋
「釣橋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
釣橋の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
の鉱泉|側《わき》に移そうという話を大尉にした。 対岸に見える村落、野趣のある
釣橋《つりばし》、河原つづきの一帯の平地、遠い近い山々――それらの眺望は先生方を....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
倚りながら恣に賞することが出来る。対岸に煙の見えるのは大久保村だ。その下に見える
釣橋が戻り橋だ。川向から聞える朝々の鶏の鳴声、毎晩農村に点く灯の色、種々思いやら....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
。神出鬼没じつに自由なものだ。やっと三人が揃って、杉の森をぬけて谷川の上に架した
釣橋をゆれながら渡ると大変な急な傾斜が頭の上を圧している。その上に雪が柔い。ひど....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
の水音が遥かにきこえる。対岸に幾棟かの藁屋根が見える。そこは上湯島だという。長い
釣橋が一直線に見える。椏や山桐や桑や、人の植えた木が道に沿うてチラホラ見える。焼....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
ざらん事を思へばなり。見ずや木造の今戸橋《いまどばし》は蚤《はや》くも変じて鉄の
釣橋となり、江戸川の岸はせめんとにかためられて再び露草《つゆくさ》の花を見ず。桜....
「深川の散歩」より 著者:永井荷風
で、青空ばかりが限りなく望まれるが、目に入るものは浮雲の外には、遠くに架っている
釣橋の鉄骨と瓦斯《ガス》タンクばかりで、鳶《とんび》や烏の飛ぶ影さえもなく、遠い....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ました。
そこには立派な欧州風の鉄橋が架ってある。長さ一町足らずで非常に立派な
釣橋であって、下は余程早川ですから棒杭を立てる訳に行かんようです。もっともここま....
「黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
。十数年前までは一面の桃林であったというが、今はもう名残の木も見当らない。此処で
釣橋を渡って右岸に移った。河の水は稍赤土色を呈して大石の間を凄じく奔下している。....
「針木峠の林道 」より 著者:木暮理太郎
持することは困難であろうが、事実として現れぬとも限らぬ。そうなった暁には黒部川に
釣橋の架けられるのも遠いことではあるまい。孰れにしても針木峠は既に十年前の針木峠....