釣瓶落し[語句情報] » 釣瓶落し

「釣瓶落し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

釣瓶落しの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
丹下左膳」より 著者:林不忘
の名ある二尺八寸、備前|長船《おさふね》の大業物《おおわざもの》。 秋の陽は、釣瓶落し……。 というところから、秋日《しゅうじつ》のごとくするどく、はげしく....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
……睫毛にたまって、涙が一杯。……風が冷く、山はこれから、湿っぽい。 秋の日は釣瓶落しだ、お前さん、もうやがて初冬とは言い条、別して山家だ。静に大沼の真中へ石....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
渡り鳥の声もきこえた。 お妻も昼のあいだは別に変ったこともなかったが、いわゆる釣瓶落しの日が暮れて、広い家内に灯をともす頃、かれは俄かに産気づいて、安らかに男....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
。 「や、拙者も同じく剣道の師匠の身の上を案じてだ。兎に角互いに急ごう。秋の日は釣瓶落しとやら。暮れるに早いで、責めて布川から布佐への本利根の渡しだけは、明るい....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
山神の祠に捕手の者をまとめて、江州甲賀あたりの連峰の上にうすれかけている秋の陽の釣瓶落しを待つのであった。 「アア……」 ひとつの難を切り抜けてホッと息をつく....