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釣鐘マント
「釣鐘マント〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
釣鐘マントの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あやかしの鼓」より 著者:夢野久作
私は鳥打に紺飛白《こんがすり》、小倉袴《こくらばかま》、コール天の足袋、黒の
釣鐘マントに朴歯《ほおば》の足駄といういでたちでお菓子らしい包みを平らに抱えなが....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
の他の処へ行くと余程気を付けないと学生とは気付かない位である。 昔のような長い
釣鐘マントはもう流行|後《おく》れになってしまって、オーバーを着ていなければトテ....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
方へステッキを振って行く。その五六間先に、派手なハンチングを冠って、荒い格子縞の
釣鐘マントを着た男が、やはり小急ぎしながら電車に乗りに行く恰好が眼に付いた。これ....
「死までを語る」より 著者:直木三十五
成るものではない。 父が、東京へ行くなら、これを着ろと、古着で買ってきてくれた
釣鐘マントの半分の奴を着ていたが、それをかぶって、停留所の中で寝る事にした。線路....
「木魂」より 著者:夢野久作
みた。それから汗じみた教員の制帽を冠り直して、古ぼけた詰襟の上衣の上から羊羹色の
釣鐘マントを引っかけ直しながら、タッタ今通り抜けて来た枯木林の向うに透いて見える....
「夜の靴」より 著者:横光利一
く見えない。 「久左衛門さんがもうお見えになりましたよ。」と妻が云った。 黒い
釣鐘マントを着た久左衛門が庭に立っていて、もう私の荷物を下げていた。私は炉端へ行....
「遠藤(岩野)清子」より 著者:長谷川時雨
細君のお腹《なか》をさして、満足気にいってたのを見て知っているということだった。
釣鐘マントの流行は大正三、四年ごろだった。その時分に、この夫妻は大阪から帰って、....
「審判」より 著者:カフカフランツ
ったのだった。しばしば夜分に家までついてくることさえあった。しかし、自分のことを
釣鐘マントの中に全然目だたぬように隠してしまうことのできるような大男のそばを手に....