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鈍器
「鈍器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鈍器の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
リ出して、その真下の土間に夥しい血の凝塊が盛り上っている。脳天の中央に、鉄槌様の
鈍器で叩き破られた穴がポコンと開いて、真黒な血の紐がユラユラとブラ下がっていた。....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
、叮嚀に死者へ敬礼をすると、懐中電灯を出して、傷の部分を診察した。 「これは何か
鈍器でやられたもののようですネ。余程重い
鈍器ですナ、頭の方よりも、左肩が随分ひど....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
やそれから後頭部の下部の骨折から見て、幅約〇・八|糎、長さ約五|糎の遊離端を持つ
鈍器――例えば、先の開いた灰掻棒みたいなもので、背後から力まかせにぶん殴ったもの....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
へ縛りつけてから、豚を殺すか、動けなくする必要がある。と僕は思ったんだ。ところが
鈍器で殴り殺すとか、又は刃物で突殺すとか、或は劇毒で殺すとか、とにかくそうした手....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
をとりつくろうためには、まず誰れかが、南室で窓の外を写生していた亜太郎の後頭部を
鈍器で殴りつけ、亜太郎の死を認めると、何かの目的で屍体を東室に移しかえ、描きかけ....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
きんばく》されており、呼吸は完全に止められている。
脳天よりやや前額部に近く
鈍器による裂傷一個あり、烈しく出血している。一見これが致命傷らしく、深さは充分骨....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
は、あまり臂力《びりょく》すぐれぬ者がやった証拠である。 ただ、創口の一個所に
鈍器で撃ったような抉《えぐ》れがある。こんなところを見《み》ると、刃物でやったと....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
部の一創にして、約拳大に亙って、頭蓋骨粉砕し、脳漿露出す。他殺と確定。兇器は重き
鈍器にして、被害者の不意を見すまし、激しき勢を以て一撃のもとに行われしものと思惟....