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鈍間
「鈍間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鈍間の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
た。
「作太郎にも余りつんけんしない方がいいよ。あれだってお前、為《す》ることは
鈍間《のろま》でも、人間は好いものだよ。それにあの若さで、女買い一つするじゃなし....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
っては堪らない、之は鼠に自分の居場所を通知しつつ追いに行くのと同一である、如何に
鈍間な鼠でも鈴を着けた猫に捕られるようなことはあるまい、故に鼠を捕らしむる猫には....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
というのだった。 「なに、どこにも見当らないって」その報告をきいた大江山警部は、
鈍間な刑事を殴りたおしたい衝動に駆られたのを、やっとのことで我慢した。 「課長ど....
「悲しめる心」より 著者:宮本百合子
るほどせわしない活気のある世界であった。 家までやとったまだ若い車夫はずるくて
鈍間でゆるい足袋を雨上りのぬかるみにつけてベジャベジャベジャベジャ勢のない音を出....
「青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
てもらうんだ」 彼は、伝染病のようにすごい勢力をもって向う側に突っ切った。で、
鈍間な巡査も思わず身軽について行った。一分半ばかりで、このフランスの探偵は、イギ....
「植物人間」より 著者:蘭郁二郎
ても海鞘のように腎臓のない規則外れの奴があるが、こいつは迚も動物とは思えないほど
鈍間なんだから、このことからも残滓の排泄を知らないで、全身中にへばり附けている植....