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「鈍麻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鈍麻の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
冬の蠅」より 著者:梶井基次郎
の際身体の受ける生理的な変化――旺《さか》んになって来る血行や、それにしたがって鈍麻してゆく頭脳や――そう言ったもののなかに確かにその原因を持っている。鋭い悲哀....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
すやすや、寝息が洩れているのを知った。と、滝人の手が――こうも一つの殺人が神経を鈍麻させたかと思われるほど――機械的に動いていって、振子の上に布片《ぬのきれ》を....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
年の疑惑を避けることができないから、あのような面倒な道具建をし、彼の青年の知覚を鈍麻させて、あの狂言をうったのさ。これは中国人でなければできない用意周到ぶりだよ....
『偶像再興』序言」より 著者:和辻哲郎
るのである。陳腐なるものは生命を持たないとする固定観念に捉われたものは、まずその鈍麻した感覚をゆり起こして自らの殻を悟るがいい。そうしてその殻を破るために鉄槌を....
享楽人」より 著者:和辻哲郎
のいい悪いを評価すると同じ心持ちで、評価する。この種の享楽の能力は、嗅覚と味覚の鈍麻した人が美味を食う時と同じく、零に近いほどに貧弱である。 放蕩者は一般に享....