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「鈕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鈕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
りかかった、髪の毛の長い画学生は細長い絵の具箱を小脇《こわき》にしたまま、同じ金《きんボタン》の制服を着たもう一人の画学生にこう言ったりした。 「何だかな、ま....
」より 著者:芥川竜之介
分ばかりたった後《のち》、僕は従兄の家の前に立ち、コンクリイトの壁についたベルの《ボタン》へ指をやっていた。かすかに伝わって来るベルの音は玄関の硝子《ガラス》....
」より 著者:芥川竜之介
黙然《もくねん》と坐っていた。が、やがて置き時計の針を見ると、半ば機械的にベルの《ボタン》を押した。 書記の今西はその響《ひびき》に応じて、心もち明《あ》け....
将軍」より 著者:芥川竜之介
お》に腰を下《おろ》した。 「何です?」 少将は返事をするために、青年の胸の金《きんボタン》へ、不審《ふしん》らしい眼をやった。 「今日《きょう》は?」 「....
誘惑」より 著者:芥川竜之介
にか馬の足や鶴の足や鹿の足に変っている。 47 前のカッフエの隅。金《きんぼたん》の服を着た黒人が一人大きい太鼓を打っている。この黒人も亦いつの間....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
い本を二冊ほど抜き出した。爾して其の本の抜けた後の空所へ手を差し入れたが、秘密の《ぼたん》でも推したのか忽ち本箱が扉の様に両方へ開いた。其の背後は暗室になって....
婦系図」より 著者:泉鏡花
には、かの令嬢にして、その父ぞとは思われぬ。令夫人は許嫁で、お妙は先生がいまだ金であった頃の若木の花。夫婦の色香を分けたのである、とも云うが…… 酒井はどこ....
朱日記」より 著者:泉鏡花
対手が教頭心得の先生だけ、もの問れた心の矜に、話を咲せたい源助が、薄汚れた襯衣のをはずして、ひくひくとした胸を出す。 雑所も急心に、ものをも言わず有合わせた....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
かの女をモンパルナスのキャフェ・ド・ラ・クーポールに導いて入ったむす子は、ダブルの上着のポケットから内輪に手を出し、ちょっと指してそういった。 そこは靠れ壁....
運命」より 著者:幸田露伴
、※るに、刀刃入る能わざりければ、已むを得ずして復獄に下し、械枷を体に被らせ、鉄もて足を繋ぎ置きけるに、俄にして皆おのずから解脱し、竟に遯れ去って終るところを....
琵琶伝」より 著者:泉鏡花
母は涙の声を飲みぬ。 謙三郎は羞じたる色あり。これが答はなさずして、胸の間の釦を懸けつ。 「さようなら参ります。」 とつかつかと書斎を出でぬ。叔母は引添う....
歯車」より 著者:芥川竜之介
」 電話はそれぎり切れてしまった。僕はもとのように受話器をかけ、反射的にベルのを押した。しかし僕の手の震えていることは僕自身はっきり意識していた。給仕は容易....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
画に捺した大小の雅印が入れてあった。銅の糸印などもまじっている。蝋石の頭に獅子のみを彫った印材のままのものがある。箱入の唐墨がある。雌黄なんどの絵具類をまとめ....
」より 著者:シュミットボンウィルヘルム
が変るので、その男等が歩いているという事がやっと知れるのである。七人とも上着の扣をみな掛けて、襟を立てて、両手をずぼんの隠しに入れている。話声もしない。笑声も....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
ミイ、フレンチ君が、糊の附いた襟が指に障るので顫えながら、嵌まりにくいシャツの扣を嵌めていると、あっちの方から、鈍い心配気な人声と、ちゃらちゃらという食器の触....